ブラジル経済の過去と未来③【海外】
2016.8.11

株式会社AWARDの渡邉です。前回前々回と振り返ると厳しい状況が浮かび上がってくるブラジルの経済ですが、今後の展望はどうなのでしょうか?ブラジルの経済復活にはいくつかのカギがあると思われます。

政治の安定
為替の安定
関係諸国の経済の好転

まず一点目は政治の安定です。ブラジルでは、政治家の汚職スキャンダルの影響で100万人規模のデモが発生したり、有力政治家が逮捕されたりといったことが近年起きてきました。さらには、最高権力者であるはずのルセフ大統領までもが汚職に関わる弾劾裁判のため職務停止処分を受けている真っ最中となっています。オリンピックが開催されているにもかかわらず、大統領が職務停止中という異常事態なわけです。様々な課題を抱える中、政治が機能しないままでは経済の復活も難しいでしょう。そして汚職関連の問題が解決するにはまだ少し時間がかかりそうな様子です。

また為替がレアル安に振れているのも短期的にはマイナスでしょう。2009年以降1レアル40円~50円程度で推移してきた為替ですが、2015年以降急速にブラジルレアル安が進行し、現在1レアルあたり30円前後となっています。日本でもブラジルレアル建ての金融商品などを購入していた方はかなり手痛いマイナスを受けているようです。レアル安で輸出が回復するかと思いきや、資源安の影響で輸出による収益も今のところ期待し辛くなっています。

最後の関係諸国の経済の好転というのは他人任せな感じもしてしまいますが、実は一番のポイントかもしれません。現在ブラジルの最大の貿易相手国は中国です。中国の経済が好転すれば当然世界的な資源に対する需要も回復するでしょうから、資源の価格も上がりますし輸出も増えそうですよね。輸出による利益が大きくなればレアル相場も安定してブラジル経済全体が良くなるでしょう。ブラジルが一番待ち望んでいるのはそのような展開かもしれません。

多々のリスクを持つブラジルですが、人口も資源も多く抱えており、経済が落ち込みきったところで投資対象とすれば大きな伸びが期待できる国です。今のところ世界の投資家からはかなり慎重に考えられていますが、こういう時こそ投資のチャンスとみる方もいます。通貨でレアルを購入するのはどうでしょうか?と聞かれることが良くあるのですが、わたしはブラジルレアルはいつでも買いでいつでも売りです、と答えるようにしています。短期的な目線でなく長期的に捉えればブラジルというのは大きな可能性を秘めているでしょう。日本のちょうど裏側の国でもありますし、オリンピックを観戦しつつ少しブラジルという国自体にも興味を持ってみると面白いのではないでしょうか。

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