ブラジル経済の過去と未来②【海外】
2016.8.10

株式会社AWARDの渡邉です。リオのオリンピックが開催される中、不況に苦しむブラジル。2015年はマイナス成長となるなど苦しい年が続いています。その原因はどこにあったのでしょうか。

ブラジルの経済は2000年代に大きな発展を遂げました。その理由のひとつが資源価格の高騰であったことは間違いないと思われます。ブラジルは缶コーヒーで覚えなさい、といったことを昔習った記憶はありますか?その缶=鉄(スチール)コーヒー=コーヒー豆ということで、この2つにおいて世界でも有数の輸出量を誇る国になります。2000年代は中国の経済成長に伴う建設ラッシュがありましたが、建設には鉄が必要不可欠です。鉄鉱石の価格は上昇し、ブラジルは鉄の輸出で巨額の利益を上げることに成功してきました。

しかし、中国の爆発的な経済成長も2010年を過ぎだんだんと緩やかになってきており、昨年には中国発の世界同時株安なども起こり始めました。ちょうど一年前の8月後半に起きたチャイナショックがそれにあたります。そして当然のことながら鉄の需要も一時ほどの勢いはなくなっています。つまり輸出依存の体質となっていたブラジル経済は他国の需要が減少したことによる影響をもろに受けて経済が低迷してしまっているということになります。

またリオデジャネイロにある超巨大な石油会社ペトロブラスもブラジル経済に対して影響を及ぼしています。ペトロブラスがリオデジャネイロ沖の巨大な油田を発見した際、ブラジルでは一度は民営化していたペトロブラスを国有化するという決断をしました。そして油田の鉱区の入札より外国企業を締め出し、権利を独占するという措置が行われました。この出来事は、外国の投資家たちがブラジルへの投資を敬遠し始めるきっかけとなってしまいます。政治的リスクを懸念した投資家が資金を引き上げたことで、経済成長を支えてきた外国からの資金流入が減ってしまったようです。

確かに投資家にとっては投資していた先が急に自分たちの権利を認めないと言い出したら大きなリスクですよね。国益を優先した措置だったはずが、多くの投資家の信認を裏切る結果になってしまったと言えるかもしれません。次回はブラジル経済の今後の見通しについて書いていきます。

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