ガソリン価格高騰

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株式会社AWARDの渡邉です。

ガソリン価格高騰

について今回は取り上げたいと思います。現在ガソリン価格は過去最高値水準になってきています。

過去のガソリンの高騰局面も踏まえて、現在の状況を確認してみましょう。

1.現在のガソリン価格


レギュラーガソリン価格の全国平均は8月28日時点で1リットル185.6円と、2008年8月に記録した最高値(185.1円)を更新したとのことです。

日本全国への輸送の維持において、重要な役割を果たすガソリンですが、その価格が高騰することはインフラにも影響が出てくるでしょう。

2.過去のガソリンの高騰局面


ここで、過去のガソリンの高騰局面についても確認してみましょう。

過去の高騰局面としては、

1982年9-12月 177円

2008年8月 182円

2023年8月 182円

となっています。こちらは総務省統計局のデータから転載しているものです。

1982年や2008年の事例でも価格帯は現在とほぼ同じですが、為替レートはいかほどだったのでしょうか。

1982年9月 1ドル=262.74 円

2008年8月 1ドル=109.24円

2023年8月 1ドル=144.78円

となっています。

つまり同水準のガソリン価格となっていても、外国から原油を買ってくる際に使われる円の価値は米ドルに対して大きく変わっているということになります。

3.現在の原油価格高騰の要因は円安


現在の原油価格はドル建てでは過去最高値ではありません。それでも日本ではガソリン価格が過去最高値になっているというのは、円安の影響が大きいと言えます。

原油は海外から購入するしかないため、円の価値が弱くなれば必要な日本円は大きくなっていきます。

さらに、こうして原油を輸入する際に大きなお金がかかることによって、日本の貿易収支は悪化し、さらに円安が進むという悪循環になることも考えられます。

政府は補助金を出すことによってガソリン価格を抑えるとのことですが、こうした国内だけをターゲットにした政策は一時的なものです。今後さらにガソリン価格の上昇は進むことを考慮しておいた方が良さそうです。

4.まとめ


ガソリン価格が過去最高を更新しています。しかし、ドル建てでの原油価格は過去最高ではありません。円安の影響がガソリン価格に影響していることを把握しておきましょう。

また原油の輸入により貿易赤字が拡大していくことで、さらに円安が進む可能性があることも合わせて確認してみてください。


執筆者:渡邉亮

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