G7サミットが閉幕

海外

株式会社AWARDの渡邉です。

G7サミットが閉幕

しました。

1.サミットの成果

2.中国の反応

3.欧米とアジアの橋渡し役を担えるか

といった流れで今回のサミットを振り返ってみましょう。

1.サミットの成果


サミットの成果として大きいことを挙げると、

・広島の平和記念公園でのG7首脳の献花

・ウクライナのゼレンスキー大統領の対面参加

・インドやブラジルなど新興国の首脳の参加

などが挙げられるでしょう。

広島の平和記念公園にG7首脳が訪問し、初めてそろって原爆死没者慰霊碑に献花をしました。米国の歴史の中では原爆は戦争を終わらせるために必要だったものという認識がある中、バイデン大統領もその場にいたこと、そして核を持つ他のG7の首脳たちもその場にいたことは、非常に意味のあることだったと思います。

また、現在戦禍にあるゼレンスキー大統領が、実際に日本を訪れてサミットへと参加したというのも、歴史に残る出来事です。ロシアによるウクライナ侵攻が始まってから、ゼレンスキー氏がアジアを訪問したのは初めてのことでした。

インドやブラジルなどはG7や中国・ロシア等との関係性でいえば中立的な面がありますが、そういった国々もサミットへと出席し、会談が行われたのも有意義でした。

2.中国の反応


G7の中では、「法の支配」に基づく国際秩序を維持するため結束を強めると記した首脳宣言をまとめています。これは中国やロシアを意識した宣言です。

この首脳宣言に対して、中国外務省は日本の中国大使を呼びG7での中国を巡る議論に抗議を行っています。

「議長国の日本は関係国と共に中国を中傷し、内政に干渉した。断固反対する」

といった内容です。中国はG7に対して圧を感じているのは間違いないでしょう。

G7で出された宣言では「デカップリング(切り離し)ではなく、デリスキングが必要」と盛り込まれています。「デリスキング」というのは「リスクを低減する」という意味です。

安定的な関係性を築くために、今後も必要な対話が行われていくことが望まれます。

3.欧米とアジアの橋渡し役を担えるか


今回議長国としてG7を取りまとめた日本。岸田首相としては、大きな外交成果になったと言えるでしょう。国際政治の中で日本が存在感を示したG7サミットとなりました。

世界全体の潮流が変わってきており、日本が注目を浴びているというのは、最近の日本株への注目とも無関係ではなさそうです。

被爆地広島でのサミットの開催、インドのモディ首相やウクライナのゼレンスキー大統領の参加、ロシアの核による威嚇に全員で反対するという共通認識の醸成など、今まさにこのタイミングで日本でG7サミットが行われて成果があったのは、なにかの巡り合わせのようにも感じます。

日本がアジアと欧米との橋渡し役を担える可能性が、改めて強調されるサミットになったのではないでしょうか。

4.まとめ


広島でのG7サミットは歴史に残るような大きな成果がありました。

岸田政権は期待値が高くない状態で政権運営がされてきましたが、この外交成果を活かすことができると、長期安定政権へとなっていく可能性もありますね。

今後の政治動向にも注目です。


執筆者:渡邉亮

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