国内銀行が英Wiseと提携

海外

株式会社AWARDの渡邉です。

皆さんは国際送金をしたことがありますか?一般的に銀行で国際送金をする際にはSwift(国際銀行間通信協会)を使うのですが、Swiftを使わない形での海外送金に、

GMOあおぞらネット銀行がWiseと提携

して乗り出すようです。

1.Wiseとは

2.Swiftとなにが違う?

3.激化する国際送金競争

といった流れでご紹介させていただきます。

1.Wiseとは


Wiseは、イギリスを拠点とするフィンテック企業で、グローバルに送金サービスを提供しています。

通常、銀行間のSwiftを使った国際送金では、複数の手数料や為替レートがかかりますが、Wiseは送金手数料を最小限に抑え、実際の為替レートで送金ができるようにしています。

Wiseは、多くの人々が海外送金をする際に役立つサービスを提供しているので、世界中で利用されています。

ただし、送金額には上限があり、例えば日本円の場合は100万円以下の送金に対応しています。それを超える額の送金の際にはWiseでの送金を行った場合でも今はSwiftが利用されています。

2.Swiftとなにが違う?


Swiftは銀行間での国際送金に使用されるシステムで、送金の際には国際的に統一された「Swiftコード」というコードが必要です。

このコードを利用することで正確に送金先の銀行を特定することができます。ただし、Swiftを利用する場合は、送金にかかる手数料が非常に高く、送金に数日から数週間かかることがあります。

つまり、Swiftは銀行間での国際送金に利用され、手数料が高く、送金に数日から数週間かかることがある一方、Wiseは個人が世界中にある銀行口座に少額を安く、早く、簡単に送金できるサービスを提供していることになります。

3.激化する国際送金競争


今回GMOあおぞらネット銀行は法人向けの国際送金業務のためにWiseのシステムを導入するとのことです。日本から1万ドルを海外送金する場合、ある大手銀行のSwift経由の送金での手数料は1万6000円程度かかるのに対し、GMOあおぞらネット銀行では1万1000円程度で済むとのことです。

ドルやユーロ、ポンド、シンガポールドルなど8通貨に対応するのに加え、通常のWiseだと少額までしか対応できなかった送金がGMOあおぞらネット銀行が入ることで規制がかからず1日3000万円までの送金に対応できるようになります。

世界各国ではWiseと提携している企業は60社超ありますが、国内の銀行が提携するのは今回が初めてとのことです。

国際送金が便利になることは、日本の国際化が進んでいくことでもあり、とても良い傾向かと思います。Swiftを使った送金に不満がある、と仰っている方は多くいたので、これをきっかけに海外送金の利便性が上がれば望ましいなと感じます。

4.まとめ


WiseとGMOあおぞらネット銀行が提携して、Swiftを使わない国際送金の事業に乗り出しました。1回あたりの送金額は3000万円までという制限がありますが、Swiftに依存しない送金手段が生まれてくることで、国際送金の競争が激しくなりサービスの向上も期待できそうです。

まだ、海外とのお金のやり取りは特別なものに感じる方が多いかもしれませんが、今後人口が減っていき経済的にも厳しい状況になっていく日本としては、海外とのやり取りは重要なテーマです。

一つの事例としてご紹介させていただきました。


執筆者:渡邉亮

こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。

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