南アフリカ変異株

海外

株式会社AWARDの渡邉です。

南アフリカにて新型コロナウイルスの新たなる変異株が見つかったとのことで、世界中で懸念が持たれています。これまでで最も激しい変異である、とされており、今後の感染拡大に注意が必要になりそうです。

南アフリカの変異株


南アフリカで新たに見つかった変異株は、オミクロン(ο)株と命名されました。

過去の変異株と比較すると信じられないほど激しい変異が起きているとのことで、全体で50の変異があり、そのうち30以上の変異がスパイクたんぱく質に見られるとのことです。このスパイクたんぱく質をターゲットに、ほとんどのワクチンは開発されているため、今までの新型コロナウイルスとは別物と考える必要が出てくる可能性があります。

現在このο株の症例はほとんど南アフリカの1つの州に集中していますが、感染が拡大しつつあることを示唆するニュースも出てきています。昨日時点のBBCのニュースによると、ο株への感染は南アフリカのハウテン州で77件、ボツワナで4件、香港で1件確認されているとのことです。

変異株発生の理由は?


今回ほど多くの変異を持つウイルスが誕生したのは、ウイルスを撃退できなかった1人の感染者から発生したものである可能性が高いとのことです。南アフリカは世界で最もHIVの感染者数が多い国です。現在、南アフリカのHIV感染者数は820万人となっています。

HIVはヒト免疫不全ウイルスであり、エイズ(AIDS)と言われる後天性免疫不全症候群を引き起こすウイルスでもあります。エイズとなると、通常の免疫を持つ方であれば症状もでないような風邪でも、非常に重篤な状態に陥ることがあります。今回のο株はこうしたAIDSで免疫不全の状態の方が新型コロナウイルスに感染したことがきっかけで生まれた変異株ではないか、といった推測があるとのことです。

世界の経済への影響


この変異株への恐怖は世界中で株価や資産価値に大きな影響を及ぼしています。各資産の価格の変化を見てみると、

《日経平均先物:-5.1%》

29,340円(11/26 9:00)⇒27,850円(11/27 6:00)

《ドル円為替:-1.7%》

115.07円(11/26 9:00)⇒113.13円(11/27 6:00)

《ビットコイン:-8.9%》

6,788,862円(11/26 9:00)⇒6,185,149円(11/27 6:00)

といったように軒並みリスクオフの流れになっています。

元々各資産が買われ過ぎていた面もあるので、その反動と捉えることもできますが、ο株が今後世界にどのような影響を及ぼすのかには注視していきたいところです。

まだ実際に感染してからの症状の強さや感染力などは不明な点も多いですが、今後でてくる情報はしっかりキャッチしていきましょう。


執筆者:渡邉亮

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