株式会社AWARDの渡邉です。
日本は世界で第3位の経済大国。その地位はまだ変わっていない!と皆さん思っていますか?しかし、こと平均賃金に限って言えば、すでに世界の中ではだいぶ順位が下がってきてしまっているようです。
本日は経済開発協力機構(OECD)による平均賃金のデータから、日本の現状を見ていきたいと思います。
日本の平均賃金は?
OECDが出しているのは国民の賃金総額を総雇用者数で割算して出した一人当たりの賃金となります。米ドル基準となっており、2016年から2020年の間の各国のデータをもとに作成されています。まずは図で見てください。
OECD Chart: Average wages, Total, US dollars, Annual, 2020
この図の黄色のグラフが日本です。OECDに所属している国の平均がオレンジ色の英国の隣ですから、日本はOECDの平均を下回っていることになります。日本が豊かな国である、というのは、もはや幻想になりつつあるのが、感じられるのではないでしょうか。
韓国を下回ることに
数字で見てみると、
米国:69,392ドル
カナダ:55,342ドル
ドイツ:53,745ドル
英国:47,147ドル
フランス:45,581ドル
日本:38,515ドル
イタリア:37,769ドル
となっています。1位の米国とはかなりの差ですよね。ちなみにお隣の韓国の数値を見てみると、
韓国:41,960ドル
となっています。すでに平均賃金で比較すると、日本の方が韓国よりも低い状態になっているのですね。
賃金が下がる国でなにをする?
さて、日本はOECDの加盟国の中でも賃金水準が高くない国にすでになっていることはご紹介させていただきました。また他のデータではありますが、ここ20年程の間で実質賃金が徐々に下がっている珍しい先進国であることも知られています。
こうして賃金水準が下がっているのは、企業の競争力を保つために賃金を下げることで日本の企業が国際社会で戦ってきたからというのもあります。今後、日本企業の賃金が上がっていくためには、経費削減を従業員に押し付けるのではなく、高付加価値・高単価・高利益率といった体質を持つ企業が増えていく必要があるでしょう。
そして、企業任せにするのではなく、個人でも生活防衛のために収入を増やす手段は考えていくべきです。副業・投資なんでも良いと思いますが、会社からの給料をあてにするだけでは、どんどん生活は苦しくなってしまいます。ぜひ国際社会から見た日本の現状を、自身の状況を見直す機会にもしていただければと思います。