米中貿易摩擦と日本
2019.8.26

株式会社AWARDです。

米中貿易摩擦が激化しています。先週金曜日のNYダウは600ドル超安となり。為替レートも1ドル=104円台まで円高が進んでいます。本日の日本市場も大きな下げから始まる見通しです。

関税合戦は止まらず


米中間で先週大きな動きを見せたのは中国が先でした。米株式市場が開く直前の23日夜に、中国政府は750億ドル(約8兆円)分の米国製品に5%か10%の追加関税をかけると公表しました。米国が発動する対中制裁関税の第4弾への報復措置で、米農家の関心が高い大豆は追加関税率が現行の25%から9月に30%に上がることになります。

中国の発表に激怒したトランプ米大統領はTwitterに「我々に中国は必要ない」と投稿した上で、すでに発動している第1~3弾の関税の税率を25%から30%に上げ、第4弾の税率を当初予定の10%から15%に引き上げることを即日発表しました。すさまじいスピード感で関税の発表がされていくため、相場もそれに反応し大きく株価が下げました。リスク回避資産と言われる円にも資金が集まってきたことで円高が進んでいます。

貿易面で恩恵もあった日本


こうして米中が貿易の条件面で激しく争う中、日本は利を得られるかもしれません。安倍晋三首相とトランプ米大統領はG7サミットにあわせてフランスで2度会談し、日米貿易交渉での基本合意にいたっています。来年2020年にはトランプ大統領は大統領選を控えています。再選を果たすためには政治経済面での成果を米国民に対してアピールして認められる状態を作らなければなりません。

今回の日米間の基本合意は、中国との貿易交渉で結果を示しにくい状況の中で、中国以外の国との交渉で成果がほしいトランプ氏の思惑が透けて見えます。成果が欲しい米国に対して、日本側も一定の譲歩を引き出すことに成功したというのが現状のようです。トランプ大統領のことですから翻意する可能性もあるかもしれませんが、日本側としてはこのまま追加関税の回避に持ち込みたいところです。

円高は進むか?


本日未明につけた1ドル=104円というのは前回の米国の大統領選があった2016年頃の水準です。FEB、ECBといった米国や欧州の金融政策をつかさどる機関が追加緩和や利下げをする観測がある中、円高が進むのを防ぐ手段は日本にあるのでしょうか。日銀も緩和的な政策を継続している最中ですので、今後どうバランスをとっていくことができるのか気になるところです。また為替、特に円高は輸出企業を中心に企業業績にも大きな影響を与えます。そうした企業におよぼす影響についても注意深く見ていきたいと思います。

カテゴリーから記事を探す