株式会社AWARDです。
日本は世界で第2位のGDPを誇る国です。このことから、日本は経済大国である、ということは一般的に言われるところかと思います。しかし、本当に日本は世界的に見て経済的に豊かな国なのでしょうか。本日は1人当たりGDPという観点からそこを見ていきたいと思います。
世界の1人当たり名目GDP
世界の1人当たり名目GDPについては、IMF(国際通貨基金)が出しているデータがあります。
こちらは世界の1人当たり名目GDPについて国別の順位を掲載したもので、単位は米ドルとなります。皆さんは日本の順位は何位くらいだと思いますか?
上位の国を見てみると、
1位 ルクセンブルク
(114,234)
2位 スイス
(82,950)
3位 マカオ
(82,388)
4位 ノルウェー
(81,695)
5位 アイルランド
(76,099)
となっています。世界のGDP1位の国である米国や2位の中国も見当たらないですよね。ヨーロッパの国々が主にランクインしています。唯一アジアで入っているのはマカオとなっています。
日本の順位は
それでは日本の順位は何位なのでしょうか。正解は、
26位 日本
(39,306)
となっています。ちなみに25位はアラブ首長国連邦、27位はイタリアです。こうして見ると、日本は1人当たりGDPでは世界のトップクラスという訳ではないことがわかります。上位の国々と比較すると1人当たりGDPは半分ほどとなっています。
ちなみにこれが1990年、つまり今から29年前ではどうだったのでしょうか。過去のデータに遡ってみると、
9位 日本
(25,380)
といった数字でした。つまり、今から約30年前は、1人当たりGDPで見ても世界で10位以内というトップクラスに入っていたということになります。そこから多くの国に抜かれて今の順位になっている、ということですね。ちなみに米国は1990年は10位、2019年は9位でした。GDPでも1人当たりGDPでも世界トップクラスであり続けているところに、米国のすごさを感じます。
世界から見た日本
人は豊かさを周りとの比較で測るもの。1人当たりGDPの順位が周りの国と比較したときに落ちているということは、日本はだんだんと豊かさの面で後退している国である、と言えるのではないでしょうか。現在日本が置かれている環境、つまり高齢化・少子化などを考えても、これから劇的な経済成長を遂げるのはむずかしい状態です。こうした環境だからこそ、わたしたちは1人1人が自分や周りの豊かさを守るために世界へ出たり、新しいビジネスを日本で起こして日本の活性化に力を入れていかなければならないのではないでしょうか。
角度を変えると日本という国も色々な見方ができます。日本のメディアだけを見ていると、どうしても自国に対する評価というのは偏りがちです。世界からは日本はどう見えているのだろうか?という視点は大切にしていただければと思います。