税金と資産運用

税金

株式会社AWARDの渡邉です。

皆さんは資産運用を行う上で、税金とはどのように向き合っているでしょうか?証券口座で特定口座(源泉徴収あり)を選択して投資を行っている方は、自動的に税金が引かれるためあまり気にしたことはないかもしれません。

しかし、実際には税金とどう向き合うかは、将来の資産額にけっこう大きな差を生みます。本日はそんなことについて書かせていただきたいと思います。

5%の利回りで運用ができた場合


例えば100万円の資金を投資信託などに投資を行うことで、毎年5%の運用ができる場合を考えてみましょう。30年間運用を続けるとしたら、

100万円⇒約432万円

になります。しかし、実際には利益である(約432万円-100万円=約332万円)の部分に約20%の税金がかかるため手残りは、

約366万円

ほどになります。これは、利益に対して最後に税金を支払った場合です。

一方で、毎年利益を確定させながら、5%の利益を出した場合には、毎年利益に対して約20%の税金が引かれるため、実際の利回りは4%ほどになります。すると30年後に残る金額は、

約324万円

となります。

このように全く同じ5%の利益を資産運用によって上げ続けたとしても、税金を支払うタイミングによって最後に残る金額には結構大きな差がでる、という結果になるわけです。

非課税枠の威力


さて、税金を支払うタイミングが後ろであればあるほど、手残りは多くなりやすいイメ―ジはなんとなくお分かりいただいたかと思います。しかし、税金を後に支払うのよりもさらに有利なのはそもそも税金を支払わないことですよね。

そんな個人が使える非課税枠が、一般NISAやつみたてNISAなわけです。つみたてNISAの場合は、年間に40万円までを20年間非課税で運用することが可能です。

先ほどの例のように5%の利回りで運用ができることを考えると、1年間に投資した40万円は20年後には約106万円になります。特定口座で運用していた場合には、利益の(約106万円-40万円=約56万円)に対して税金がかかるわけですが、つみたてNISAではこの税金はかかりません。

約56万円の利益に対する税金は約11万円ほどになりますが、これを20回利用したとすると、200万円以上税金だけで得することになりますよね。これが非課税枠の威力となります。

有利な順に並べると


以上より、同じ利回りで運用ができる場合で税金だけを考慮すると、

非課税枠を利用する>できるだけ後に税金を払う>毎年税金を払う

の順で手元に残る金額は大きくなります。もちろん実際の利回りに差があれば、絶対に非課税枠を利用した方が良いというわけではないのですが、税金と上手く付き合う上では持っておくと良い知識と言えるでしょう。

また、税金と上手く付き合うという意味では、確定拠出年金(iDeCo)は、個人が使える非常に有利な税制優遇制度です。次回のセミナーで詳しくお話しさせていただきますので、ご興味がある方は下記リンクよりお申込みください。

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日本に住んでいる限り、必ず日本の税金とは付き合っていくことになります。ぜひ知識を得て上手に対応していけるようにしましょう。


執筆者:渡邉亮

こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。

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