新築マンション価格の動向

不動産

株式会社AWARDの渡邉です。

新築マンション価格の動向

について今回はご紹介させていただきたいと思います。

アベノミクス以降の不動産価格の高騰は、マイホームを購入したい方にとっては、なかなか厳しいものがあります。現在の状況について見ていきましょう。

1.首都圏の新築分譲マンション価格


2023年7月に首都圏の1都3県で発売された新築分譲マンションの平均価格は、9940万円でした。オリンピックの選手村跡地に建設されたマンション、晴海フラッグなどが全体を押し上げた形です。

東京23区の平均価格は、1億3340万円で去年の同じ月より84.8%上昇し、23区を除いた東京都の地域も5807万円で、9.4%の上昇だったとのことです。

他のエリアを見てみると、

神奈川県は5633万円で3.3%

埼玉県は4579万円で23.4%

千葉県は4465万円で3.5%

とそれぞれ昨年の同じ月よりも上昇しています。

ちなみに1ヵ月間での供給戸数は、 2,591戸。そのうち1億円を超えるマンションが751戸となっています。これは全体のうちで約29%となります。

1都3県で新築マンションを買う=1億円以上の家を買う、ということが普通のことになりつつあります。

2.マンション価格高騰の理由


月単位の統計ですと、晴海フラッグのような大型の案件の売り出しでデータが左右される部分もありますが、マンション価格が高騰しているのは間違いありません。こうしたマンション価格の高騰の要因としてはいくつか考えられることがあります。

・供給戸数の減少

・低金利を維持している住宅ローン

・建築費の高騰

などです。

住宅ローンに関しては、より高いマンションも買えるように、各銀行が上限金額を引き上げるといった動きも見えます。

建築費に関しては、材料費も人件費も上がっているので、なかなか下がることはないでしょう。

3.ローンを組む場合は慎重に


ちなみに1億円のマンションを購入した場合、支払額はどのくらいになるのでしょうか?

1億円のローンを金利0.5%で35年の元利均等方式で組んだ場合、月々のローンの支払額は、

約26万円

となります。東京都内では家賃30万円超の家なども増えてきているので、これでも住居費としては安いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

とはいえ、修繕費や管理費も含めれば月々の支払額は30万円には達しますので、手取りで月々100~150万円くらいある世帯でないとローンで購入するのは厳しい価格帯と言えるのではないでしょうか。

新築マンションにつられて中古マンションの価格も上昇していますが、中古マンションを購入してリフォームして住む、といった選択も考慮すると良いでしょう。

4.まとめ


首都圏の新築分譲マンションの価格についてご紹介させていただきました。2023年7月に限れば1都3県の平均価格が9940万円と1億円手前まで上昇しています。

住居の確保はライフプランにおいての大きな課題ですから、状況を見て良い選択をしていきましょう。

マンション価格が高騰しているということは、逆の目線でみれば既に持っている方にとっては売却のしどきとも見ることができます。ぜひ住宅の購入や売却についてもご相談いただければと思います。


執筆者:渡邉亮

こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。

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