繰り上げ返済は損?
2021.3.10

株式会社AWARDの渡邉です。

住宅ローンを組んで家を買った後、考えたいのが繰り上げ返済についてです。一般的にはできるだけ早く進めると良いと言われる繰り上げ返済ですが、本当にそうなのでしょうか?

本日は繰り上げ返済の良し悪しについて考えてみましょう。

繰り上げ返済の効果


住宅ローンの繰り上げ返済は、繰り上げ返済後の総支払額が減ることが大きなメリットです。これは、住宅ローンには金利がかかっているからになります。

例えば金利1%、元利均等返済方式で借りている残り30年間の住宅ローンを、繰り上げ返済することを考えてみましょう。

100万円、返済額軽減で繰り上げ返済した場合、総返済額は、

約15万7千円

軽減されることになります。また、期間短縮で繰り上げ返済した場合、

約34万円

が軽減されることになります。これが繰り上げ返済による金利の軽減効果です。

返済分を運用したら?


このような繰り上げ返済は、確かに金利の軽減効果はあります。

一方で繰り上げ返済するお金を住宅ローンの期間で資産運用したとしたらどうでしょうか?例えば年利3.5%で運用を行ったとしたら、100万円は30年間で、

約280万円

まで増えます。経済効果としては約+180万円ということになります。そこまで積極的な運用を行わなくても年利3.5%程度であれば、世界全体への分散投資などで十分に狙える範囲です。こうして比べると、繰り上げ返済を行うよりも、そのお金を運用した方が大きな効果が得られることが数字で見えてきます。

住宅ローン控除と団信


また、繰り上げ返済を行わないことのメリットとして、住宅ローン控除と団信を最大限活用できる、というのもあります。住宅ローン控除は一定の条件を満たすことで、年末の住宅ローンの残高が所得税や住民税から控除される制度です。

団信は正式には団体信用生命保険と呼ばれ、住宅ローンの借主に万が一のことがあった際に、住宅ローンの残額が清算されて家族のもとに住宅ローンのない家を残せるという制度です。

繰り上げ返済を行うことで、住宅ローン控除の控除額が小さくなってしまったり、団信で得られる保険効果が小さくなってしまうことも考えられます。

ぜひこれらのことを総合して、住宅ローンの繰り上げ返済については考えてみてください。もちろん、高い金利で住宅ローンを借りている方は、繰り上げ返済・借り換えなどが良い選択になることもあります。自分が当てはまりそうという方はお気軽にご相談ください。


執筆者:渡邉亮

こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。

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