個人マネーが 海外REIT にも【不動産】
2016.5.23

株式会社AWARDの渡邉です。前回のコラムでは大手不動産会社による銀行からの借入額が過去最大になっているという話をしましたが、不動産業界にお金が向かっているのは個人も同じようです。海外の不動産に対して投資をする 海外REIT への資金流入は過去最高になっています。マイナス金利という厳しい状況の中、賃料で確実に収益が上がる不動産に対して投資するREITの需要がさらに上がっていると言えるのではないでしょうか。

さてREITとは「Real Estate Investment Trust」の頭文字をとったものになります。多くの投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品です。不動産に投資を行いますが、法律上は投資信託の仲間とされています。

現在、海外のREITが注目されるのには理由があります。それは国内と比べた時の利回りの魅力です。国内のREITの利回りは3.3%が平均なのに対して、世界平均は4.6%に達します。2月のマイナス金利導入で国内のREITにもかなりの資金が流入したのですが、その結果利回りは低下してしまいました。このあたりの感覚は難しいかもしれませんが、多くの資金が1つの運用商品に流入すると利回りは低下してしまうことがあります。不動産の場合ですと同じ賃料を取っているのに、物件の価格が上昇してしまうと利回りが低下してしまう、ということですね。

例えば1億円の物件があったとします。ここから毎年取れる賃料が500万円だったとしたら、

500万円÷1億円×100%=5%

となり表面利回りは5%となります。ここで不動産の人気が出てきて物件価格が1億2千5百万円に上昇するとします。すると、急に物件を借りている人から取る賃料を上げるわけにはいかないので、

500万円÷1億2千5百万円×100%=4%

と利回りが低下してしまう訳ですね。このようにして国内の物件に資金が流入した結果、国内REITの利回りが低下し、海外REITの人気が増したと言えるかもしれません。単純に利回りを比較すると海外の方が魅力があるように感じてしまいますよね。ただしここで気をつけなくてはいけないのは通貨とREITの中身です。海外のREITは当然ながら海外の通貨がベースとなった運用になりますので、為替の影響を受け利回りが変わってくると言えます。また海外のものは購入されている不動産が分かりにくいというデメリットもあります。単純に日本の丸の内近辺に主に投資をしているREITです、というのとオーストラリアのどこかに投資をしています、というREITだと、どちらが安心できるかということです。海外REITを購入する際にはそういった点にも注意を向けてみましょう。

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