株式会社AWARDです。
住宅ローンというと、家を買うときに借りる大きなお金です。基本的にはお金を借りたら金利を払わなくてはいけませんので、できるだけローンは借りたくない、という方もいらっしゃることでしょう。そんな中で、ユーロ圏ではお金を借りたら、金利をもらえるという住宅ローンが登場してきています。
デンマークの銀行で発表
ブルームバーグによると、デンマーク3位の銀行であるユスケ・バンクが、2019年8月月上旬に、金利がマイナス0.5%の住宅ローンを発表したとのことです。マイナス0.5%ということは、住宅ローンを借りているにも関わらず金利分のお金がもらえる住宅ローンということになります。なぜこのようなことが起きているのでしょうか?
現在デンマークの10年国債の金利はマイナス0.89%、20年国債ですとマイナス1.42%です。また中央銀行へ民間銀行がお金を預ける際にはマイナス0.75%の金利となります。銀行は資金のうちだぶついている部分を中央銀行への預金や国債の購入にあてなければいけないルールがあります。そのため、マイナスの幅の大きい国債を買ったり中央銀行への預入をするよりは、需要がある人にそれよりは損失が小さくなるように貸し出してしまおう、ということなのでしょう。
日本の住宅ローンも
日本でも現在住宅ローンの金利は非常に低い水準にあります。1%を切る金利で借りれる場合も多くあります。日本銀行が2016年にマイナス金利政策を導入したことで、預金金利は限りなくゼロに近づき、国債の金利はマイナス圏のものも存在しています。現在日本のインフレ率が1%前後あることを考えると、1%を切る金利で住宅ローンを借りるのは非常にお得だと考えられます。
しかも、それに加えて住宅を購入する際には、ローン残高の1%が最大で税額控除される住宅ローン減税制度も利用することができます。この減税制度も活用できることになると、住宅購入時にまずは住宅ローンを組むというのは良い選択なのではないかと思います。
日本銀行の黒田総裁は今後さらなる金融緩和を行う場合に、マイナス金利の深掘りは選択肢の一つに入ってくることを明言しています。すでに低金利な住宅ローンですが、今後さらに金利が下がっていく可能性もゼロではないかもしれませんね。日本でもマイナス金利の住宅ローンが使える時代がくるのかもしれません。