厚生年金70歳まで加入に?
2019.4.17

株式会社AWARDです。

主に会社員の方が加入する厚生年金保険料の支払いは、現在は働き続けている場合でも70歳までで止まる仕組みとなっています。ですが、保険料の支払いを70歳以上の方に対しても義務付けする方向で、厚生労働省が検討に入ったとのことです。

現在の制度は?


現在の制度では、厚生年金保険料の支払いの義務がある年齢と、受取りが可能な年齢というのは下記のようになっています。

支払い…70歳まで(一定以上の収入がある場合)

受取り…60~70歳の範囲で選択が可能

つまり70歳以上の会社勤めの方は、厚生年金保険料を支払う対象にはなっていません。総務省の2018年の労働力調査によると、70~74歳の雇用者(役員・経営者を除く)は129万人いるとのことです。また75歳以上で区切っても53万人の方が雇用者として働いています。こうした70歳以上の労働者の方も厚生年金保険料を納めていくのを義務付けしていこう、というのが今回の検討の趣旨となります。

持続不可能な年金制度


年金制度は平均寿命、健康寿命が今よりも短い時代に作られました。そのため、現在のように超高齢者がたくさんいるような時代では同じ内容での持続は不可能な制度となっています。そのため過去にも、

・厚生年金保険料の料率UP

・支給開始年齢のスライド

・厚生年金加入者の拡大

など、保険料収入を確保し、支払いを小さくするための変更が加えられてきました。今回の70歳以上の方も厚生年金への加入を義務化するというのは、3番目に挙げた厚生年金加入者の拡大の一環ということになるでしょう。加入期間が長くなれば支給される金額も増えるようですが、トータルで見たら結局のところは貰う金額が減る話になりそうです。

ただし、厚生年金の場合は企業が保険料を半分負担してくれているため、そこまでを考えると差引で損するものではないかもしれません。とはいえ、企業も保険料の負担が大きいことで従業員の給与を上げることが難しいというケースもあるでしょうから、全体を見ると負担が民間企業や厚生年金加入者に寄せられているように思います。

私的年金は充実?


一方で確定拠出年金(個人型・企業型)の加入可能年数についても伸ばす方向で検討が進んでいるようです。これらの制度は自分自身や企業が拠出したお金を制度の枠組みの中で運用し、それを退職金や将来の年金として受け取れる仕組みです。厚生年金よりは、支払う金額に対して貰える金額が明確なのは魅力的ですね。現在は個人型も企業型も加入期間は20~60歳までですが、どちらも20~65歳まで加入可能としていく方針のようです。

しかし、こうした制度を使って将来の計画を立てている方もいるわけですから、あまり頻繁に制度変更が加えられるのは怖いですね。お金を出せる年齢や税制優遇の枠組みは変えずに、制度の充実を図っていただきたいものです。

こうした年金制度の改革という名の制度変更を見るにつけて、やはり将来のためのお金は自分自身で築いていくのが最も安全なのではと改めて思う次第です。国の都合で年金制度も変更が加えられていってしまうものですので、そうした支配が及ばない資産は十分に確保できるように早いうちから準備を進めていくのが良いのではないでしょうか。

カテゴリーから記事を探す