GPIFの赤字をどう読むか?
2019.1.11

株式会社AWARDです。

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、わたしたちの年金資産を運用・管理している機関となります。しかし、2018年の10~12月期は、年金資産の運用で大きな損失がでている可能性が高いようです。

GPIFの運用


GPIFはわたしたちの年金資産を株式や債券に分散して投資しています。基本的なポートフォリオとしては、

国内債券:35%

外国債券:15%

国内株式:25%

外国株式:25%

といった割合になっています。2018年9月末時点でGPIFの運用する資産は165兆円にも上り、一つの機関による年金の運用額としては世界最大となっています。

株式の落ち込みの影響


上記にある基本ポートフォリオの割合で資産を保有している場合、株式の割合が50%ほどになるため、市場の変動は比較的受けやすいポートフォリオと言えるでしょう。東京証券取引所での2018年12月28日の取引終値は、日経平均株価が2万0014円77銭(前年末比12%減)、東証株価指数(TOPIX)も1494.09(同18%減)と、前年比で大幅な落ち込みとなりました。また世界的にも株価は下落したため、その影響をGPIFの運用ではかなり受けていることが見込まれます。

ある試算によるとGPIFの昨年10~12月にかけての運用損益は、-14兆円を超える赤字になるのでは、と出ています。この程度の損失が出ている可能性は十分に考えられるでしょう。

過去には大幅な利益も


しかし、4半期の成績だけで一喜一憂するのは、資産運用の考え方からすると相応しくありません。実は2001年度以降のGPIFの運用では、2018年度第2四半期までで71.5兆円の運用益を出しています。また株式の割合をポートフォリオで増やしてから、その利益は大幅に積み増すことに成功しています。資産運用にはリスクとリターンのどちらも存在しています。ただ、将来的な期待値で考えれば、現在のようにリスクを取ったポートフォリオの方が、わたしたちの年金資産が守られる可能性は高いのではないでしょうか。

どちらかというと、年金の運用で一喜一憂するのであれば、年金の構造自体を変化させて運用の結果に左右されずに将来世代も恩恵を受けることができる持続可能な年金制度を作っていくことが大切なのだろうと思います。メディアではGPIFの黒字はあまり報じられずに、赤字の部分が大きくピックアップされることが多いですが、正しい情報を得て各々が意見を持っていくことが大切であろうと思います。

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