日銀の緩和政策の限界【経済】
2016.8.7

株式会社AWARDの渡邉です。日本銀行が国債を市場から買い戻すという金融緩和政策をやっているのはご存知でしょうか?もともと国債自体日本銀行が発行しているので、それをお金を刷ることができる日本銀行が買い取るというなんとも不思議な政策のように思えるかもしれませんが、実際にここ何年も継続して行われています。

さて、そんな日本銀行による国債の買い付けですが、限界説が囁かれています。なぜならば日本が発行している国債の量は800兆円ほど。日本銀行の政策では毎年80兆円ずつマネタリーベースを増やす、という目的のために国債を買い入れるとしています。マネタリーベースとは簡単に言うと市場にあるお金のことなので、それを80兆円増やすためには同規模の国債を買い付けなければなりません。

しかし、よく考えてみてください。800兆円しかない国債毎年日銀が80兆円買っていったらどうなるでしょうか?単純計算で10年間買い続けたら市場から国債はなくなってしまいますよね。近いうちに市場から日銀が買うことができる国債がなくなってしまうのでは?と金融関係者の間で囁かれはじめているのです。

そんな中、ゴールドマン・サックスが非常に興味深いリストを発表していました。それは日銀が金融緩和を継続するための『買い物リスト』です。国債の購入に限界があるのであれば、国債に代わるものを購入して緩和を続ければ良いでは?ということですね。具体的にリストにどのようなものが含まれていたかというと、

・ETF
・社債
・地方債
・住宅ローン債

と実に様々なものが挙げられていました。この中でETFは既に買い付けが行われています。しかし、どの資産を買い入れるにしても、日銀が民間の会社の借金を肩代わりしたり株価を操作することになることに繋がりますし、安全性も国債に比較すると劣るものばかりです。さらに市場規模も小さいので日銀が目標とするマネタリーベース増加に寄与する部分は小さいのではないでしょうか。

日銀の金融緩和に限界が囁かれている理由がわかりましたでしょうか。7月末にもETFの買い付け額の増大等、小さい規模で追加緩和を行ってはいますが、限界が来ていると市場から見られているので大きな動きを起こせなくなっているんですね。日本経済が立ち直るのに日銀の緩和は頼れないステージまで来ているようです。

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