株式会社AWARDの渡邉です。
子ども家庭庁が2023年4月1日から始動
しました。子どもに関わる様々な政策の司令塔となる組織となります。
1.子ども家庭庁とは?
2.実施が検討されている政策
3.財源として見られている社会保険料
といったテーマでご紹介させていただきます。
1.子ども家庭庁とは?
こども家庭庁は、文部科学省、厚生労働省、内閣府、警察庁などが所管していた子どもを取り巻く行政事務を一元化することを目的して2023年4月1日に発足しました。
妊娠・出産、子育てから保育行政、虐待にいたるまで、こども政策全般を幅広く取り仕切っていく組織となります。
岸田首相が年頭の記者会見で掲げた「異次元の少子化対策」についても、子ども家庭庁が司令塔になります。
2.実施が検討されている政策
現在政府が掲げている政策としては、下記のようなものがあります。
・出産費用の保険適用導入
・学校給食費の無償化
・児童手当の所得制限の撤廃や支給期間の延長
・両親の就労有無を問わずに保育園を利用できる制度の創設
・子育て世代住宅ローンの金利負担の軽減
などです。どの政策も助けになる方は多くいらっしゃいそうですね。
ただし、お金がかかる政策なので、財源をどこから持ってくるかは大きな課題になります。
3.財源として見られている社会保険料
児童手当拡充だけでも兆円単位の予算が必要と見られる中で、政府内では社会保険料に一定額を上乗せし、1兆円程度を捻出する案が浮上しているようです。
会社員の方は給与から社会保険料が天引きされていますが、こちらの負担を増やして財源にするという案ですね。同時に社会保険料は事業主が半分負担することになっていますから、事業主の負担も増えることになります。
税負担率、社会保険負担率を合計した国民負担率は現在50%程度。
ただ集めて配る、というだけでなく、削る部分も作らないと負担と給付のバランスは取れません。子ども関連の政策の拡充は非常に望ましいことだと思いますが、継続的に維持ができる政策になるのか、課題も山積みです。
4.まとめ
子ども家庭庁が発足し、妊娠・出産、子育て等、こども政策全般を幅広く取り仕切っていくことになりました。異次元の少子化対策についても、この組織が管轄することになります。
多くの政策が打ち出されており期待ができますが、一方でどこから財源を持ってくるかという議論に関しては、増税や社会保険料の増額などは避けられない模様です。
働いている方の負担が増えるのは間違いなさそうですから、政策の充実を喜ぶだけでなく、負担が増える部分の生活をどうカバーするかも意識していくのが良さそうです。