消費者物価指数の海外との比較

ライフプランニング

株式会社AWARDの渡邉です。

日本の消費者物価指数がじわじわと上昇してきています。電気代やガス代が高騰し、請求を見て驚いた方や、スーパーやコンビニで売っているものの値段が上がったり、内容量が少なくなったりしているのに気づいた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、この状況は日本だけではありません。むしろ、海外は日本よりも物価の上昇を先取しています。

1.日本の消費者物価指数

2.ユーロ圏の消費者物価指数

3.米国の消費者物価指数

といった流れでご紹介させていただきます。

1.日本の消費者物価指数


日本の消費者物価指数の上昇は、世界よりもかなり緩やかに進んでいましたが、ここに来てかなりの上昇を見せています。

直近3ヵ月の前年同月比での消費者物価指数の上昇の仕方を見ると、

2022年10月:+3.7%

2022年11月:+3.8%

2022年12月:+4.0%

となっています。

ただし、まだピークをつけていないことが消費者物価指数の推移から見受けられますので、今後も物価の上昇は続く可能性が高いと言えます。

日本の消費者物価指数の推移(前年比)

2.ユーロ圏の消費者物価指数


米国の消費者物価指数と金利の推移が注目されることが多いですが、ユーロ圏もかなりの物価上昇を示しています。

直近3ヵ月の前年同月比での消費者物価指数の上昇の仕方を見ると、

2022年10月:+10.6%

2022年11月:+10.1%

2022年12月:+9.2%

となっています。ユーロ圏は月に2回消費者物価指数が発表されるため、後半の数字を挙げています。

非常に高い水準になっており、ロシアによるウクライナ侵攻の影響を強く受けていることが見受けられます。ただし、10月で一旦ピークアウトしており、今後はどの程度の水準に落ち着くのかが注目されます。

また、ユーロ圏は、多くの国で成り立っており、国ごとに物価の上昇率は異なります。そのため、EUの中央銀行であるECBは金融政策で各国の事情も考慮した上での難しい立ち回りを求められています

ユーロ圏の消費者物価指数の推移(前年比)

3.米国の消費者物価指数


米国の消費者物価指数はかなり落ち着きつつあります。

直近3ヵ月の前年同月比での消費者物価指数を見ると、

2022年10月:+7.7%

2022年11月:+7.1%

2022年12月:+6.5%

ちなみ前月比で見ると、2022年12月の米国の消費者物価指数はマイナスに転じました。物価の上昇が落ち着いてきている様子がわかります。

米国の前年同月比の消費者物価指数の上昇率がピークアウトしたのは、2022年6月のことでしたから、ユーロ圏もあと数か月で物価は落ち着いてくる可能性が高そうです。

米国の消費者物価指数の推移(前年比)

日本でも物価上昇は大きな話題になっていますし、生活に直結するところですが、ユーロ圏、米国は先にその厳しさを体感していることがわかります。

米国⇒ユーロ圏の順に物価の上昇率は落ち着いてきていますが、日本はまだ物価の上昇はピークアウトしていません。ここから半年で物価の上昇が落ち着くかはしっかりと見ていきたいと思います。

家計での支出は自然と増えることになりますので、生活の防衛のために収入支出の管理や投資の実践に意識を向けていきましょう。


執筆者:渡邉亮

こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。

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