株式会社AWARDの渡邉です。
厚生労働省が7月30日発表した簡易生命表で、2020年の日本人の平均寿命は女性が87.74歳、男性が81.64歳となりました。こちらは、ともに過去最高を更新しています。
年々伸びている平均寿命ですが、世界全体における平均寿命の順位についてもチェックしてみましょう。
世界で女性は2位、男性は3位
世界で長生きな国・地域のベスト3を並べてみると、
《女性》
1位 香港 88.14歳
2位 日本 87.74歳
3位 韓国 86.3歳
《男性》
1位 香港 82.71歳
2位 スイス 81.9歳
3位 日本 81.64歳
となるようです。WHOの国際的な統計では香港は除いてデータ化される場合もあり、その際には女性では日本が1位、男性では日本が2位ということになるとのこと。こうして見ると、アジアの国の長寿が目立ちますね。遺伝子的に長生きしやすいのかもしれません。
なお、WHOの統計では日本人女性は1985年から36年連続の世界1位の長寿とされています。
コロナ下で寿命は延びた?
さて、こうしたデータは2020年のものになっていますが、コロナもあった中、寿命はなぜ延びたのでしょうか。
去年は新型コロナウイルスで亡くなる人が増えた一方、がんや心疾患、脳血管疾患などの死亡率が低下したことから、全体として平均寿命が延びたという見解が出されています。
また、厚生労働省は「去年は感染対策が徹底されてインフルエンザなどで亡くなる人が減少したこともあり、比較的大きな延びになった。今後も医療水準の向上などを背景に寿命は延びていくのではないか」といったコメントもしています。
コロナで日本中が大騒ぎをしていますが、その対策を進めたことで他の感染症まで減ったというのは予想外の副次効果ですよね。がんや心疾患、脳血管疾患の死亡率の低下は医療技術や食生活などによる寿命の延びの部分もあるでしょう。
ちなみに新型コロナウイルスの影響が非常に大きかった米国では、2020年の平均寿命は77.3歳で、前年と比べて1.5歳短くなったとの統計が発表されています。平均寿命に関する傾向も世界で一律というわけではないのが、ここからも良くわかります。
健康寿命も意識したい
さて、こうした平均寿命は大事ですが、人生を楽しく送るために意識したいもう一つの寿命があります。それは健康寿命です。
日本人の健康寿命は平成28年時点で男性が72.14歳、女性が74.79歳とされています。この健康寿命というのは、
『日常生活に制限のない期間』
として定義されています。つまり平均寿命というのは人生の期間の平均ですが、健康寿命というのは健康で人生を送れる期間の平均ということになります。
人が幸せを感じるには、お金も大事ですが健康が非常に大切な要素になります。健康でいることができる期間が長ければ長いほど、人生を楽しめる期間が長いとも言えるでしょう。個々人としては自分の寿命だけでなく、健康で生きられる期間を延ばすためになにができるかを日頃から考えるのが大事なのではないでしょうか。
ぜひ平均寿命の話題とともに、このあたりも意識してみていただければと思います。