黒字リストラの拡大
2020.1.14

株式会社AWARDです。

昨日の日経電子版に出ていた記事ですが、『黒字リストラ』が2019年は大いに拡大したようです。『黒字リストラ』というのは、その名の通り企業が黒字、つまり利益を出しているにも関わらず社員をリストラすることを指します。

リストラと言うと業績が傾き企業の危機に行われるというイメージがありますが、なぜこのような黒字リストラが拡大しているのでしょうか。

2019年の黒字リストラの人数


2019年に上場企業で最終損益が黒字にも関わらずリストラが行われた人数を合わせると計9千人超となったとのことです。ちなみに最終損益に関わらずリストラが行われた人数で見ると、2019年は35社の合計で約1万1千人とのことですから、大半が黒字企業のリストラだったことがわかります。

特に黒字リストラで目立ったのが製薬業界で、中外製薬は2018年12月期に純利益が2期連続で過去最高を更新していましたが、2019年4月に45歳以上の早期退職者を募集し172人が対象になりました。アステラス製薬でも2019年3月期の純利益が前期比35%増えましたが、3月までに約700人が早期退職することになりました。他にも製薬会社における早期退職の動きはあったため、業界内で一社が動くと他の企業も追随する流れがあるのかもしれません。

なぜ黒字リストラが行われるか


さて、それではなぜ各企業は黒字にも関わらずリストラを進めているのでしょうか。それは大きく2点の理由があり、

・人工知能時代への対応

・若手や優秀な人材への給与の再分配

となります。

人工知能時代への対応というのは、人の代わりを人工知能やロボットが行うようになることで人員が少なくても企業活動ができるようになることを指します。今までは人間がやっていた仕事を、より低いコストで人工知能やロボットができるようになるということですね。

また、若手や優秀な人材への給与の再分配も多くの企業が考えているところのようです。こうした早期退職・希望退職の対象となるのは45歳以上など年齢で区切られることが多いですが、この層は日本の年功序列の給与体系によって給与が高くなっています。この層の退職を募り、そこで浮いた分を若い方への給与にまわしたり、超優秀な人材を高給で確保するために使うというのが各企業の思惑だと考えられます。

能力が問われる時代


終身雇用という日本の雇用の文化は、こうした現状を見るともう崩れていると言えるかもしれませんね。ただし、少子高齢化が進む日本では求人自体は今でもかなり多いです。同じことをしてお金を得続けることができなくなっているだけで、優秀な人材や給料の安い人材は世の中から求められていると言えそうです。

これからの労働市場で生き抜いていくためには、自分の価値を高め続けること、変化に対応して世の中から必要とされる人材であり続けることを意識していくことが重要なのではないでしょうか。確実に変化している環境にうまく適応していきましょう。

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