株式会社AWARDです。
日本経済新聞社が15日まとめた採用状況調査によると、2020年度の銀行や証券の大卒の内定者は2桁減となっていることが分かりました。花形だったメガバンクや大手証券会社への就職事情はどのように変化しているのでしょうか。
内定者半減の企業も
こちらの調査は企業に対して直接10月1日時点の大学院を含む大卒の内定者数を聞き、回答を得ているものです。それによると、銀行の内定者数は11.1%減、証券は26.4%減といずれも2桁減となっています。中でもメガバンク、大手証券会社ではその傾向が顕著で、対前年比で内定者数の変化を見ると、
三菱UFJ銀行:-44.7%
みずほ銀行:-21.4%
野村証券:-44.7%
大和証券グループ:-29.4%
とのことです。三菱UFJ銀行や野村證券といった銀行、証券の最大手で内定者が半減しているのは大きな衝撃なのではないでしょうか。
労働人口がロボットに置き換わる?
野村総研とマイケル・オズボーン教授が2015年に発表した研究結果によると、2030年頃までに日本の労働人口のおよそ49%が人工知能やロボットで代替可能になるとされています。今回の大手金融機関の内定者減はこうした労働力が人工知能やロボットに置き換わることを踏まえたものとして捉えることもできるでしょう。
前述の研究によると、人工知能得やロボット等による代替可能性が高い職業上位100種のうちには、
・一般事務員
・銀行窓口係
・保険事務員
・経理事務員
・宝くじ販売員
などが含まれています。まさに銀行等で労働人口が必要なくなっていくことを示している研究であると言えるでしょう。内定者数の数は今後も減少傾向が続くのではないでしょうか。
代替されにくい職業は?
なお人工知能やロボットに代替されにくい職業には3つの特徴があるとされています。それは、
-創造的思考
-ソーシャル・インテリジェンス
-非定型
です。抽象的な概念を整理・抽出できる力、高度なコミュニケーション力、多種多様な状況に適応できる力などがこれからの時代では評価されることになるようです。今後のキャリアを考える上で参考になるポイントでしょう。
またこうした人工知能やロボットによる労働力の代替が進むのであれば、そうした人工知能やロボットの権利を持っている企業に対して投資をしておくのも有望です。労働力を人工知能やロボットが代替していくのであれば、そこから得られる富は人工知能やロボットの権利を持つ資本家に向かうからです。
ぜひキャリアの面でも資産形成・資産防衛の面でもニュースから得られる情報を有効に使っていっていただければと思います。