株式会社AWARDです。
毎月分配型投信を銀行や証券会社からお勧めされたことがある方はいらっしゃいますか?毎月毎月すこしずつ配当金がもらえるこのタイプの投資信託。日本ではとても人気がありますが、実はかなり効率の悪い投資商品でもあるのです。本日は毎月分配型の投信の問題点をピックアップしてみます。
複利効果が得られない
資産運用における最も大きな効果が、複利効果です。投資して得られた運用益にさらに運用益がついていく運用方法で、時間が経てば経つほどその効果は大きく出てくることが知られています。
例えば100万円を年10%の単利で運用すると、毎年得られるお金は10万円で、10年後にはお金が200万円になります。これに対して複利で10年間の運用をすると、1年目は10万円、2年目は金利に対しても金利がつくので、110万円に対する10%で11万円の金利が得られます。結果として10年後には270万円となり、単利と比較すると70万円もの差が出てくるのです。
毎月分配型の投資信託では、折角でてきた利益を配当として運用されないお金に換えてしまうので複利効果が得られません。このことからお金を殖やすための商品としてはあまり優れていないと言えるでしょう。
元本が減っていく
毎月分配型の投資信託では、ほとんどの商品で運用益が出ていなくても配当を支払うタイプのものとなっています。すると貰っている配当金は、実際には元本を削って出しているものだったりするのです。
日銀が出している資料によると、日本の投資信託の配当金のうち半分に当たる額が元本を削って出している配当金にあたります。毎月お金がもらえている気分になっていたら、もともと自分が投資にまわしたお金の一部が返ってきているだけだった、ということも多いのです。
成績がごまかされる
月々の配当金を貰っているとお金が殖えているような錯覚に陥りがちです。そのためお金が本当は減っているのに解約のタイミングを失ってしまっている方もしばしばいます。毎月お金がもらえて喜んでいたら、もともと投資したお金が半分に減っていた、なんて方にも良くお会いします。
毎月分配型の投資信託は、営業マンや銀行の窓口担当者が売りやすいだけのあまり優れたポイントがない商品です。本当に良い投資商品でお金を殖やすために正しい知識を身に着けていきたいものですね。