シン・ゴジラと日本【経済】
2016.8.13

株式会社AWARDの渡邉です。遅ればせながら『シン・ゴジラ』を鑑賞してきました。周りでも2度見に行った人もいるなど評判が良い映画だったので楽しみにしていたのですが、確かに深く考えさせられる映画でした。若干ネタバレも含まれる内容のコラムになっているので、前情報なしにこれから楽しみたい、という方はお気をつけください。

シン・ゴジラの中で竹野内豊さんが演じる赤坂秀樹さんが、ゴジラの襲来後に日本経済がどのような影響を受けているかを語る場面がありました。その中では、

・株安
・円安
・デフォルトの危機

となっている、という内容がサラッと出てきていて興味深かったです。ゴジラの出す放射線の影響もあり、日本の経済が完全に停滞して株は売られ、海外投資家からも円が見放されて売られてしまったのでしょう。海外から資金を調達しなければならない+それを今後返せる見込みがあるかわからない、ということでデフォルトの可能性にも言及したということになるかと思います。

では実際のところ過去に日本で災害が起こった際には、株価や円の価値はどのような影響を受けたのでしょうか?東日本大震災の例を見てみると、個別の株では原発の影響で『東京電力』が大きく下げました。それまでは安全な株と言われており、大量保有していた方も多かったので大きく損を出した方も多かったはずです。それとは対照的に、最も大きく上げたのは『住友大阪セメント』でした。コンクリート建造物の修復や維持を得意とするメーカーですので復興需要を期待しての上昇だったと思われます。このように災害=全ての株が下げる、という訳ではないということですね。

では為替はどうでしょうか?実は東日本大震災の時には、一時期1ドル=70円台まで円高が進みました。なぜこのような現象が起きるのかというと、有事の際こそ手元に「円」が欲しいと考える企業や投資家が多いことが要因となっています。ではどのようにして「円」を手に入れるのか?もし海外に資産を持っている場合でしたら、海外の資産を売ってしまうのが手っとり早いですよね。こうしてドル建やユーロ建の資産を売って日本円を準備しようとする企業や投資家が多いため円高が進むと言われています。さらにはこうした流れに乗ろうとする投機筋もいるため全体として円高に振れる場合が多いようです。

ゴジラほどの大きな災害になると、ちょっと過去の例からは判断できませんが、地震などに関しては必ずしも株安円安になるとは限らないということですね。日本という国はスクラップアンドビルドでやってきた、という赤坂秀樹さんの言葉の通り、大きな災害の後こそ復興に向けたエネルギーは大きくなる、ということでしょう。シン・ゴジラ、本当に色々な見方ができる映画でした。まだ見ていない方も映画館に足を運んでみてはいかがでしょうか。

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