株式会社AWARDの渡邉です。
アクティブファンドの選び方
について今回はご紹介させていただきます。先日、独立系投資としての先駆けとなった、さわかみ投信の澤上篤人さんと澤上龍さんのお話しを、所属している会でお聞きしました。
インデックスファンドファンド全盛期の現在ですが、アクティブファンドについて取り上げたいと思います。
1.アクティブはインデックスに勝てる?
アクティブファンドは10年運用すると8割はインデックスファンドに負けると言われています。実際のところ、様々なデータでインデックスファンドの方が有利であるというデータは存在しており、一般論としてはインデックスファンドの方が良いと言えます。
とはいえ、例えばさわかみ投信の場合は、1999年8月下旬に設定されていますが、そこからの20年超の期間で日経平均株価を上回る成績となっています。
インデックスファンドがアクティブファンドに負けやすいのは、コストとなる信託報酬が理由です。大した調査もなされずに信託報酬が引かれる投資信託はインデックスには負けやすいでしょうが、信託報酬で得た資金をもとにリサーチを行いファンドの成績を向上させようとしているアクティブファンドであれば、インデックスファンドに対して優位性がある可能性は否定できないでしょう。
2.本当の意味で長期投資をするには
また、本当の意味で長期投資をするには、まず長らく資金が流入し続けるファンドでなければいけません。資金が流出し続けるようなファンドだと、戦略的な運用を続けることが難しいからです。また長期間の実績があることも重要になってくるでしょう。
例えばSBI証券で扱われている投資信託は2023年9月11日時点で2645本。そのうち1000億円以上の資金を運用していて、10年間以上続いているファンドは54本に過ぎません。
さわかみ投信の例で言うと、運用期間は24年超、運用額は約3900億円です。実際に成果を出し続けているアクティブファンドであるというのは、投資対象としては検討しやすいのではないでしょうか。
3.アクティブファンドの選び方
さて、とはいえ、過去の実績は今後の実績の保証にはなりません。コストの大きい小さいは必ず運用結果に反映されるので、そこに注目するのは論理的ですし合理的です。
ただし、インデックスファンドというのは市場の流れに身を任せる投資です。リーマンショックやコロナショックのときのように、市場に暴風が吹いているときにはそこに身を任せて回復するのをただ待つしかありません。
アクティブファンドはそんなときに、危機に備えて現金比率を増やしたり、底値近辺で買い向かっていくといった取り組みを、文字通りアクティブに行うことができます。
現在のような良好な相場環境はインデックスファンドに有利ですが、今後荒れる相場が来た際には、現金を機動的に保有できるようなアクティブファンドがもてはやされる可能性はあるでしょう。
魅力的な運用方針を持つアクティブファンドを一部保有してみて、自分との相性を見てみるのは良いのではないでしょうか。
4.まとめ
アクティブファンドはインデックスファンドに勝てない、というのは定説になっていますが、それは全てのアクティブファンドを含めての話。実際には企業の価値をリサーチして丁寧な銘柄選定をしているファンドはインデックスファンドに勝つことも多くあります。
ファンドの運用方針に納得できるのであれば、資産運用の手段としてアクティブファンドも検討してみる価値があるのではないでしょうか。結果的に超長期の投資で資産を大幅に増やすことに成功する可能性は大いにあるのではと思います。