米資産運用会社、SECに勝訴

資産運用

株式会社AWARDの渡邉です。

米デジタル資産運用会社グレースケールがSECに勝訴

というニュースが流れ、ビットコインの価格が急上昇しています。

仮想通貨(暗号資産)市場にとっては追い風となるこちらの出来事について今回は取り上げます。

1.グレースケールとSEC


グレースケール・インベストメンツは、米国にあるデジタル資産運用会社です。現在の主力商品はBTC先物をファンドにしたグレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)。こちらは世界最大級のビットコインに連動するファンドであり、100万人近い顧客を抱えており、2兆円を超える規模になっています。

グレイスケールはこのGBTCを現物をベースにしたビットコイン上場投資信託(ETF)に転換するためにSEC(米証券取引委員会)へと申請をして、2022年6月29日に却下されていました。

2.グレイスケールの訴訟の内容


グレイスケールは規制当局であるSECに対して、十分な資料が揃っているのに、ETFの申請が不承認とされたことを不服として提訴していました。すでにビットコイン先物のETFが承認されている中、ビットコインの現物が不承認となるのは不当である、という内容です。

今回の訴訟ではこの点でグレイスケールが支持され、勝訴を勝ち取った形です。ビットコイン現物のETFが承認されるのに向けて大きな前進となる結果と言えるでしょう。

現在ビットコインのETFを巡る動きは活性化しており、インベスコ、ブラックロック、ヴァルキリー、ヴァンエック、ウィズダムツリー、フィデリティ、アーク・インベストといった錚々たる面々が関わってきています。

ビットコイン現物ETFが生まれれば、仮想通貨市場へと大きなお金が流れることになりますので、価格上昇にも期待が持てるでしょう。

3.ビットコインの値動き


今回の訴訟結果を受けて、ビットコインの価格は約6%ほど上昇しました。現在の価格は1ビットコイン=400万円ほどです。

イーロン・マスク氏が率いるスペースXがビットコインを売却したニュースなどでしばらく低迷していた仮想通貨市場にとっては、明るいニュースです。

来年には半減期も控えているため、ここを起点にして大きく価格が上昇していく可能性も十分にあるのではないでしょうか。

4.まとめ


価格変動の激しい資産である仮想通貨(暗号資産)ですが、今回のグレイスケールのSECへの勝訴は、ビットコイン現物ETFが現実のものになるのに向けた明るいニュースです。

資産の一部として仮想通貨を取り入れて価格上昇に期待するのは悪くないのではないでしょうか。ETFの承認とともに機関投資家のお金が市場に流れ込んでくることに期待したいところです。


執筆者:渡邉亮

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