株式会社AWARDの渡邉です。
現実的に投資で生活するには
一体どのくらいのお金を運用すれば良いのでしょうか。
専業投資家という言葉がある通り、投資だけで生活をしている方というのは存在しています。しかし、対象の投資対象は人それぞれです。わたしたちが専業で投資家になるとするならば、どのくらいの資産をどのくらいの利回りで運用すれば良いか考えてみましょう。
1.分配金で生活するなら?
まず、投資だけで生活をしていくには、どのくらいの生活費が確保できれば良いか考えてみましょう。ここでは生活するために必要な金額を仮に月30万円としてみましょう。
すると年間に必要な金額は、
30万円×12ヵ月=360万円
この金額を投資のみで生み出すことができれば良いことになります。
株式の配当金やETFの分配金だけで、これをまかなおうとすると、どのくらいの金額を運用すれば良いのでしょうか。例えば、日経平均株価の構成銘柄のうち高配当株を50銘柄集めたETFがありますが、そちらの年間の分配金は約4%です。
4%の分配金のうち、約20%は税金で引かれてしまいますので、実際に得られる分配金は3.2%とみなすことができます。(ただし、自分で確定申告をすることで、税金の額は変わることがあります)
ですので、分配金だけで年間360万円を得るには、
360万円÷3.2%=1億1250万円
となります。つまり約1億1250万円を分配金利回りが高いETFや、高配当の株式に投資することができれば、投資から得られる生活費として、月30万円を確保できることになります。
2.不動産投資で利回り10%なら?
しかし、1億円以上のお金をETFや株式に入れるというのは、高いハードルですよね。では利回りが高い運用を実現することができれば、必要金額はどう変わっていくのでしょうか?
例えば不動産投資であればピンキリですが、実質利回りで10%を手にすることができるという物件も存在しています。
360万円÷10%=3600万円
ですから、実質利回りが10%ある不動産を現金で3600万円分購入することができれば、月々30万円の家賃収入を得ることは達成できます。
また、融資の力を借りれば、このハードルはさらに下がります。例えば金利2%でお金を借りて、実質利回りが10%の不動産を購入することができるとしましょう。
すると、金利を払ったとしても、借りたお金に対して8%は資産として手元に残ることになります。
360万円÷8%=4500万円
となりますので、手元の資金がそれほどない状態でも、4500万円の借入を起こして、実質利回り10%の不動産を購入できれば、月々30万円ずつ資産が増えていく状態は作ることができます。
ただし、この事例だと金利だけでなく元本返済もあるので、実際に手元に30万円ずつお金が残るわけではないので注意が必要です。手元に30万円ずつお金が残る、という状態を借入を起こして作る場合は、もっと大きな金額の借入を起こしていく必要があり、リスクは上がっていきます。
3.トレードができると?
さて、上記は分配金、配当金、家賃収入などの投資で生活することを想定した内容でした。では専業のトレーダーとして、株式やFXの取引で年間20%の税引後収入を手にすることができる場合、いくらの原資があれば良いでしょうか?
360万円÷20%=1800万円
となりますので、1800万円のお金を運用して、月々30万円を得ることができます。
これでも原資はけっこう大きく感じますが、仮に20%の年利を継続することができる方であれば、元々のお金は小さくても原資を増やしていくことも可能です。
例えば300万円の元手がある、という方であれば、年利20%の複利で1800万円まで増やすのにかかる時間は、約10年間です。実力があってコツコツと継続できる方であれば、トレードで原資を増やしていくこともできるということになります。
しかし、分配金や配当金や家賃収入に比べると、個々人の特性などにかなり左右される部分が大きく、再現性は低いと言えます。
4.まとめ
今回は投資で生活をしていく、という視点でいくつかの投資によって生活費を確保するパターンについてご紹介させていただきました。
高い利回りを得るスキルがあると、小さい元手でも月々の収入は確保しやすくなります。また、複利の力を使うことで、時間をかけて原資を増やしてくこともできます。
特性を知った上で、投資の力を上手に味方につけてみてください。