株式会社AWARDの渡邉です。
夏枯れ相場
という言葉を聞いたことがあるでしょうか?いわゆるアノマリー(理論的根拠があるわけではないが、よく当たる相場での経験則のこと)の一つとなりますが、夏真っ盛りの今、このアノマリーについて取り上げたいと思います。
1.夏枯れ相場とはなにか
夏枯れ相場とは、夏季に株式市場でしばしば見られる相場が停滞する現象です。
この時期、多くの投資家やトレーダーが夏休みを取るため、市場の取引量が減少します。
さらに、企業の決算発表など、市場に影響を与える重要なニュースが少ないことから、株価の変動も限定的となり、市場全体が静かになります。
ちなみにサマーラリーという言葉もあり、夏休み前には逆に株価が良く上がる、とも言われます。これはボーナスで株を買う方が多いからとか、夏休み前に商いが増えることが理由と言われています。
2.国や地域による休暇の違い
夏枯れ相場の背後にある、夏季休暇について国や地域による違いを見てみましょう。
例えば、ヨーロッパの一部の国では、4週間以上の長期休暇を取る文化があります。アメリカでは1週間から2週間、日本などのアジア諸国ではさらに短い休暇が一般的です。このように、地域によって休暇の取り方が異なるため、市場の動きも変わります。
確かにヨーロッパのように4週間以上の夏休みを取るとなると、その際には大きなポジションを保有しているのは怖いですよね。機関投資家を動かしている方々が休みに備えてポジションをクローズするのが、夏枯れ相場の理由となるのでしょう。
3.夏枯れ相場で特に気をつけたいこと
夏枯れ相場の中では、市場の取引量が低下しているため、少量の取引で価格が大きく動くことがあるので注意が必要です。
予期せぬ価格変動に巻き込まれるリスクを回避するため、慎重に市場を観察しておくのが良いでしょう。特に短期的な投資をレバレッジをかけて行っている方は慎重になるべきです。
一方で長期的な投資戦略に基づいて行動している方であれば、夏枯れ相場はさほど気にする必要はありません。市場の変動に過剰に反応せず、冷静な判断を下すよう心がけましょう。
4.まとめ
夏枯れ相場は、投資家やトレーダーの休暇と市場の季節的な変動によって起こる現象です。
この時期の投資には、市場における取引量の低下に伴うリスクに気をつけ、慎重になることをお勧めします。
夏枯れ相場のようなアノマリーを意識することで、冷静で賢明な投資判断を下すことが可能になる場合もあるかと思います。夏はゆっくりと過ごすという歴戦の投資家もいますし、一方でこの時期に売買は控えるけども色々な情報を吟味するという方もいらっしゃいます。
相場が動かない時期でも相場を味方につけられる行動を意識したいですね。