日経平均40,000円はあるか?

資産運用

株式会社AWARDの渡邉です。

日経平均40,000円超えはあるか?

というテーマで今回はお送りさせていただきます。

1.日経平均のバブル期の最高値は?

2.バブル期と今の違いは?

3.今後の日経平均株価の動き

といった流れでご紹介させていただきます。

1.日経平均のバブル期の最高値は?


日経平均株価がバブル期にピークをつけたのは、1989年12月29日のことでした。

この日の日経平均株価の取引時間中の最高値は、38,957.44円。また、終値の最高値は38,915.87円でした。

そこからバブルは崩壊し、日経平均株価は下落。バブル崩壊後の取引時間中の最安値はリーマンブラザーズの破綻から1ヵ月半ほど経った 2008年10月28に6994.90円を付けており、半年後の2009年3月10日に終値の最安値7,054.98円を記録しています。

そして、バブル期から30年以上経った今も、日経平均株価は最高値を更新することができていません。

2.バブル期と今の違いは?


バブル期の株価について振り返ってみると、実態以上に急騰していた、という点が特徴として見えています。

PER(株価収益率)という1株あたりの利益の何倍の株価がついているか、という株価の割安割高を判断する指標があるのですが、1989年の年末には東証一部においてこの数値が60倍にも達していました。

マイインデックスによると、2023年5月末の全世界のPERの平均は17.3倍。バブル期の日本株は現在の世界全体の株式と比較して、約3.5倍くらい割高だった、と見ることができます。

一方で日経新聞社が発表している現在の日経平均株価のPERは今期の予想基準で15.33倍となっています。現在日経平均株価は33,706.08円とバブル後の最高値を更新してきていますが、それでも全世界のPERと比較すると割安な水準です。

バブル期と比較すると、企業の利益は大幅に改善しており、今の株価でも十分に正当化できる状態にあると言えるでしょう。

3.今後の日経平均株価の動き


さて、それでは今後の日経平均株価はどのように予想することができるのでしょうか。まず、PERが12~20倍くらいの範囲で収まると考えると、26,400~44,000円くらいの値幅になることになります。

PERが20倍というのが認められると、実は40,000円の大台をスルッと超えてしまうポテンシャルが日本株にはある、ということですね。

一方でこれだけ低成長で少子高齢化が進んでいる国ですから、そんなに高いPERは容認されない、ということもあるとは思います。とはいえ、現在の日経平均のPERが全世界のPERと比較すると低く、割安であるというのを考えると、現在の株価が極端に高い、ということはないと考えられます。

現在ドル円の為替も140円台となってきており、これも日本企業にとっては利益を上げやすくなる状況です。また海外の投資家からすると、ドル建てで見た日経平均株価はまだ割安感がある、というのもあるでしょう。

すでに年初来で+30%を達成している日経平均株価ですが、投資家心理次第ではまだ上がる可能性はあります。来年あたりにはバブル期の高値を更新してくれるのでは?という期待も持てるような展開です。

4.まとめ


日経平均株価が急上昇している現状についてまとめてみました。バブル期と比較すると、まだまだ健全な株価の水準なので、上昇の余地は残されているかと思います。

過去割安に放置されていた日本株が世界の投資家から脚光を浴びているところなので、さらなる上昇に期待したいところです。

一方で、実際に業績が伴わなければいずれは売りに転じられるというのも株式です。日本の企業群が、これから世界を相手に業績を伸ばしていけるのか、というのも同時に注目していきたいですね。

業績と株価、どちらも伸びていってくれるのを願いたいと思います。


執筆者:渡邉亮

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