債務上限問題解決で株高へ

資産運用

株式会社AWARDの渡邉です。

米国では、

債務上限問題解決で株高へ

傾いてきています。

1.債務上限問題はどうなった?

2.現在の注目点

3.株式の状況

といった流れでご紹介していきます。

1.債務上限問題はどうなった?


米国では政府ができる債務に上限が決められています。この上限が差し迫っていたことで、債務不履行(デフォルト)の危機が先月は話題になっていました。

民主党、共和党でぎりぎりまで話し合いが行われた結果、上院、下院にて債務上限を一時的になくす法案が可決され、米国の債務不履行は回避されることになりました。

6月に入ったら債務不履行が起こる、と言われていましたが、5月31日に下院で可決、6月1日に上院で可決と大きな問題とならずに解決できた形です。

債務不履行が現実のものになるのでは、と考える方も市場ではいたので、この合意は米国にかなりの安心感をもたらしました。

2.現在の注目点


債務上限問題が解決したところで、現在米国で注目されているのは、

・米国の経済状況

・利上げの有無

です。

6月2日には5月の雇用統計が発表され、雇用者数の伸びが加速する一方、失業者数が急増、平均時給は鈍化といった強弱入り交じる内容でした。

こうした経済指標を踏まえた上で、今後米金融当局は利上げを休止するのでは、という声が増えている状況です。

今月来月は2か月連続で米国の金融政策を決定するFOMCが開かれます。6月13~14日、7月25~26日という日程になりますが、そこで利上げが停止されることになれば、米国株は盛り上がりを見せそうです。

3.株式の状況


実際のところ、現在は世界中で株高が進んでいます。

米国の代表的な株価指数であるS&P500は、昨年の8月以来の高値となっていますし、日経平均株価は現在31,500円前後とバブル崩壊後の高値を突き進んでいます。なお、日経平均先物に限って言えば、すでに32,000円にタッチしました。週明けには日本時間でも日経平均株価が32,000円に届くのを見ることができるかもしれません。

日経平均の先物を見るに、日本株は外国人投資家が主導して夜間に相場を形成しているのが良くわかります。

株式にとっては債務上限の解決、利上げの停止観測などは追い風ですので、まだしばらく躍進が続くかもしれませんね。

4.まとめ


債務上限の解決、ちょうど良い雇用統計の結果などを踏まえた上で、株高の様相を呈してきました。

米金融当局がこうした状況を踏まえて、利上げの有無に関してどう判断をくだすのかが今後は注目されます。インフレ退治のための利上げはまだ続くという可能性もありますので、あまり浮かれすぎていると足元をすくわれる可能性もあります。

日本株の株価の修正が続いているのも、なかなか見ごたえがあります。ただし、株価が修正された後は企業の実力が株価へと反映されていくことになりますので、潮目の変化には注意していきましょう。


執筆者:渡邉亮

こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。

カテゴリーから記事を探す

最新の金融情報やセミナー
情報を日々お届けします