株式会社AWARDの渡邉です。
先日のコラムで、
についてご紹介しましたが、
TOPIXが最高値更新、日経平均株価が3万円突破
と大きな節目を超えました。
本日は、日本株の好調さについて、
1.最高値更新のTOPIX
2.割安だった日本株
3.今後の展開は?
といった流れでご紹介させていただきます。
1.最高値更新のTOPIX
今回の日本株の躍進は、感慨深い方も多いのではないでしょうか。TOPIXに関しては、2023年5月16日にバブル期の1990年8月以来32年9か月ぶりの高値となりました。
旧東証1部上場企業の銘柄を中心に構成されている東証株価指数TOPIX。
他国の株式市場ではどんどん株式の最高値が更新される中でも、ずっと高値更新できていなかったTOPIXですから、ずっと株式を塩漬けにして持ってきた人にとっても感慨深い出来事かと思います。
なお日経平均株価も3万円を超えましたが、バブル期の最高値は38,957円44銭。ここに至るまではあと30%ほどの上昇が必要です。ただ、TOPIXが最高値を更新しましたし、いずれは日経平均株価も最高値を奪還するのではないでしょうか。
2.割安だった日本株
ちなみに4月末時点の世界各国のPER(直前期の利益より計算)を見てみると、
全世界:16.9
米国:21.3
日本:12.9
と日本株が全世界株や米国株よりも割安な状態にありました。ちなみに純資産の何倍の株価がついているかというPBRという指標でも日本株は世界でトップクラスに割安な状態にありました。
今回の上昇は、バフェット氏が目を向けたなどの要因で割安な日本株に海外投資家が関心を持ち、株価の修正が起きた、というように捉えることができるでしょう。
3.今後の展開は?
今回のTOPIX最高値奪還により、年初来のTOPIXの上昇率は14.21%となり、S&P500の年初来の上昇率を超えました。日本株に脚光が集まっている状態と言えます。
一方で株価が上昇することにより、日本株の割安感は薄れてきました。株価の上昇はずっと続くわけではなく、適正価格を中心として上下するのが通常です。日本株の適正価格を明確に示すことはできませんが、現在が割安な状態が修正されたところだとしたら、下落の確率も上昇の確率も同等程度あると考えるのが良いでしょう。
以前よりは日本株への投資にやや慎重になると良いかと思います。とはいえ、勢いづいている日本株ですから、しばらく短期取引をしたい方にとっては面白い相場になりそうです。
4.まとめ
長らく最高値を更新できていなかったTOPIX。30年以上ぶりに最高値を奪還しました。
元々割安だった日本株ですが、バフェット氏が投資対象として挙げるなどがきっかけとなり、海外の投資家からの資金が流れ込んだ形です。
株価の上昇によって日本の割安感はだんだん解消されてきますので、上がれば上がるほど慎重になりつつ投資を進めていただければと思います。米国も少しずつリセッションに対する懸念が薄まっているようですので、他国の株価も同時に注目していけると良いのではないでしょうか。