株式会社AWARDの渡邉です。
現在日本で最大級の投資信託といえばどこになるでしょうか。
今回は、
投資信託の規模と信託報酬
というテーマを取り上げます。
1.日本で最も大きな投資信託
2.2番目に大きな投資信託との差は
3.どういった商品に投資すべきか
といった流れでご紹介しますね。
1.日本で最も大きな投資信託
日本で最大のネット証券であるSBI証券で取り扱いのある投資信託の中で最大のものを調べてみると、
が出てきました。
三菱UFJ国際投信が運用しているインデックスファンドで、S&P500に連動しています。
米国株に対する認知が広まり、近年になって非常に人気が高まった投資信託となります。
2023年5月10日時点での純資産は1,997,650百万円。約2兆円に迫る規模になっています。SBI証券で取り扱う投資信託は2500本以上ありますが、そのうち1000億円以上の純資産を持つ投資信託は100本にも満たないことを考えると、2兆円以上を一つの投資信託で集めている凄さがわかります。
2.2番目に大きな投資信託との差は
SBI証券で扱う投資信託で2番目に規模が大きいのは、
アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信D毎月H無予想分配金提示
でした。こちらはアライアンス・バーンスタインという運用会社が運用を行っているアクティブファンドになります。
現在の純資産は1,818,295百万円。こちらも約2兆円に迫る規模になっています。
過去5年間の平均リターンは、16.41%。平均して年間に15%以上のリターンを出している素晴らしい投資信託です。
3.どういった商品に投資すべきか
では、これらの商品を運営している会社の収益はどの程度なのでしょうか。毎年徴収される信託報酬は、
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500):0.09372%以内
アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信:1.727%
となっています。
こちらを、それぞれの純資産に掛け合わすと、運用会社が得ている信託報酬の総額がわかります。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の場合は、
1,997,650百万円×0.09372%=1,872百万円
となり約19億円の信託報酬が毎年運用会社に支払われています。
アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信の場合は、
1,818,295百万円×1.727%=31,402百万円
となり約314億円の信託報酬が毎年運用会社に支払われています。
こうして見ると、同じ規模の投資信託でも圧倒的にアクティブファンドを運用している会社の方が大きな売上が立つことが見えています。
信託報酬の差は、毎年のリターンに影響を与える大事な要素です。わたしたちの立場としては、アクティブファンドに投資する場合には、コストに見合う効果があるのか、しっかりと吟味することが大切なのではないでしょうか。
4.まとめ
SBI証券で販売されている2500本以上の投資信託の中で規模が大きな2本を取り上げて信託報酬の差をご紹介させていただきました。
同じくらいの規模感の投資信託でも運用会社に入る収益は信託報酬によって段違いなのをご覧いただけたのではないでしょうか。
投資をする際にはコストに見合うリターンが得られるかを検討することが大切です。収益を考えると運用会社、販売会社としては手数料の大きなアクティブファンドの販売に力を入れたくなりますから、わたしたちはしっかりと自分たちで見極める目を養っていきましょう。