日本の個人金融資産と世界の株式市場

資産運用

株式会社AWARDの渡邉です。

皆様は日本の個人が持っている金融資産の総額や、世界の株式市場の時価総額などをご存じでしょうか。

今回のコラムでは、

日本の個人金融資産がすべて株式市場に流れたら

というテーマでお送りしたいと思います。

1.日本の個人金融資産

2.世界の株式市場の時価総額

3.個人金融資産がすべて株式市場に流れたら

といった流れでご紹介させていただきますね。

1.日本の個人金融資産


日本に住む人が持つお金を「個人金融資産」と言います。普通に暮らしていると、いろいろなところにお金がたまっていきます。例えば、銀行の預金や貯金、株式や投資信託、年金や保険などです。日本の個人金融資産は、約2000兆円ほどあると言われています。

これは世界の国の中でもかなり大きな部類になります。このお金は、家族の将来のために貯めたり、老後の生活費に使ったり、病気やケガの時のために使われます。

日本人の場合は海外の国と比べると、個人金融資産を現預金で保有している割合が非常に高いと言われています。この資金が株式市場に流れたらいったいどのような現象が起きるのでしょうか。

2.世界の株式市場の時価総額


株式市場とは、企業が株を売買する場所です。世界中の人たちがお金を投資して、企業の成長を支えたり、利益を得たりしています。株式市場の時価総額とは、世界中のすべての株の価値を合計した金額です。

2023年3月時点で、世界の株式市場の時価総額は約102.4 兆ドル(1ドル136円だとすると約1京4000兆円)でした。この数字は、日々株価が変動するため、変わっていきます。

日本は 5.7兆ドル(1ドル136円だとすると約775兆円)で全体の5.5%を占めています。

3.個人金融資産がすべて株式市場に流れたら


ということで、日本の個人金融資産がすべて株式市場に流れた場合を考えてみましょう。

仮にこれが実現したら、約2000兆円のお金が市場に流れ込むことになります。日本の株式市場は現在約775兆円しかないわけですから、市場がパンクするのは目に見えています。もしかするとバブルが発生してしまうかもしれません。

しかし、世界全体で見ると、株式の時価総額は約1京4000兆円あるわけですから、日本の個人金融資産すべてを吸収する受け皿があります。とはいえ、世界全体の株式市場の7分の1を日本の個人金融資産が占めているような状況になれば、世界の企業に対する日本からの発言権はかなり強まりそうですよね。

ただし、個人金融資産がすべて株式市場に投資されることは、当然のことながらリスクも過大になります。大きなお金が株式市場に集中すれば、市場が過熱し、バブルが起こる可能性も高いですし、そこからの急激な株価の下落が起こる可能性もあります。

株価の暴落が起きれば日本の個人金融資産が大きく毀損するわけですから、日本という国にとっても大きな打撃になってしまいそうです。

4.まとめ


日本の個人金融資産は約2000兆円あり、世界の株式市場の時価総額はおおよそ約1京2000兆円。もし日本の個人金融資産がすべて株式市場に投資された場合、世界全体の株価を大きく押し上げそうですが、予測は難しいです。

とはいえ、こんなことを想像してみると、世界全体の市場について俯瞰的に捉えることもできるように思います。

日本人は投資に回している資金がすくなく、リスクを取らない傾向があります。自分のお金を上手に使って、賢く投資することで、将来の安心や夢を実現できる可能性は上がります。ぜひ積極的に投資を検討するきっかけの一つとして、こんな想像も楽しんでいただければ幸いです。


執筆者:渡邉亮

こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。

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