株式会社AWARDの渡邉です。
皆さんは世界トップクラスの大学であるハーバード大学が、資産運用をしていることをご存じでしょうか。
今回は個人投資家が、
ハーバード大学の資産運用
から参考にできる点について、
1.ハーバード大学のポートフォリオ
2.株式と債券以外の資産をなぜ組み込むか
3.市場の影響を抑えた長期的な成長の価値
といった流れでご紹介させていただきます。
1.ハーバード大学のポートフォリオ
ハーバード大学が行っている投資は、エンダウメント投資ともいわれます。こちらは大学や財団、非営利組織などが保有する基金を、長期的な資金運用によって増やすための投資手法のことを指します。エンダウメント投資で生まれた運用益や利子は、大学や財団などの活動資金に充てられます。
ハーバード大学のエンダウメント投資は、株式、債券、オルタナティブ・アセット、現金など多様な資産に分散投資されています。
このような分散投資は、長期的な成長と安定的な収益を追求するために重要な要素です。個人投資家も、バランス良く分散投資をするという点でハーバード大学の資産運用は参考にできます。
ちなみに2021年6月30日時点でのハーバード大学のポートフォリオは、
上場株式:14%
未公開株式:34%
ヘッジファンド:33%
不動産:5%
債券:4%
その他:10%
となっています。
この資産構成で、2021年6月30日までの1年間でなんと34%ものリターンを叩き出していますので、驚きです。なお、ハーバード大学のエンダウメントは45年以上の歴史の中で、年間平均11%以上のリターンを出してきています。
2.株式と債券以外の資産をなぜ組み込むか
ハーバード大学のポートフォリオには、株式や債券以外に、多様な資産が含まれます。
例えば、ヘッジファンド、不動産、天然資源などです、これらの資産はポートフォリオの多様性を高めるために組み込まれます。
例えば、ヘッジファンドは市場の状態に左右されない収益を目指していますし、不動産や天然資源は、地価や原油価格の変動に影響を受けますが、長期的な需要や供給の変化によって収益を得ることができます。
個人投資家も、ポートフォリオに株式や債券以外の資産を組み込むことは、リスクを分散し、長期的な収益を手にするために意識しても良いのではないでしょうか。
3.市場の影響を抑えた長期的な成長の価値
ハーバード大学のエンダウメント投資は、市場の影響を抑えた長期的な成長を目指しています。
これは、エンダウメント投資が、学術研究や学生支援など、大学の使命を支えるために長期的な視点で資金を運用する必要性を持つからです。
個人投資家も、市場の影響によってライフイベントが脅かされるのは困りますよね。子どもの学費、家の頭金、車の買い替え、介護施設の入所費用など、大きなお金が必要なときに資産が市場の変動で大きく目減りしているのは避けたいところです。
使いたいときに資産を使える投資をすることは心の平穏を得るためにも意識しておきましょう。
4.まとめ
ハーバード大学のエンダウメント投資は、様々な資産への投資を行い、リスクを抑えながら長期的な成長を目指していることをご紹介させていただきました。これは、大学の使命を達成するために、資金を長期的に運用することが必要であることが大きく影響しています。
個人投資家も、自身の投資目的に応じて長期的な視点でポートフォリオを構築し、リスクマネジメントを行うことが安定的な収益を得るために重要となります。
ぜひ、ご自身のライフプランにあった適切なリスクリターンが得られる投資をする上で、ハーバード大学の資産運用を参考にしてみてください。