株式会社AWARDの渡邉です。
世界一の投資家といわれるウォーレン・バフェット氏をご存じでしょうか。世界長者番付の常連であり、昨年4月に発表されたランキングでも1180億ドルで世界5位に入っています。
バフェット氏はバークシャー・ハサウェイという会社を率いており、その会社の株価の上昇とともに資産を増やしてきた方になります。そして、毎年この時期にはバークシャーの株主に向けて手紙を書いて発表しています。
今年の2月25日に発表されたバフェットからの手紙についてご紹介させていただきます。
1.2022年のバークシャーの投資
今回の手紙でバフェット氏が語ったのは、
「高値であれ安値であれ、時折ばかげた価格で株が取引されている点を理解するのが極めて重要だ」
という内容です。
2022年の米国株式市場は、2008年のリーマンショックがあった年以来の下落幅となりました。こうした市場が悲観に包まれたときこそ、経験豊富なバフェット氏にとってはチャンスなのでしょう。
2022年には、
・保険会社アレゲニーを約116億ドル(約1兆5800億円)で買収
・石油ガス大手のオキシデンタル・ペトロリアムを持ち分法適用会社に
・パラマウント・グローバルのようなメディア銘柄の買い増し
といったダイナミックな動きを見せ、株式投資額と事業投資額の合算は785億ドルにも及びました。下落する米国株式市場の中にチャンスを見出したということでしょう。
2.S&P500と比較した際の成績は?
バークシャー・ハサウェイは持ち株会社としての性質が強い会社ですが、米国で有数の規模を誇る上場会社でもあります。
そんなバークシャーの株価は、2022年は+4%の上昇となりました。なお、米国の優良大型株の指数として知られるS&P500は-18%でしたから、2022年はかなりの差をつけてバークシャー・ハサウェイに軍配が上がりました。
ちなみに過去40年間で比較すると、
S&P500:約26倍
バークシャーハサウェイ:約537倍
に成長しています。S&P500も十分に素晴らしい成績なのですが、世界一の投資家と言われているバフェット氏の凄みが感じられる成績の差になっています。
3.バフェット氏の好む銘柄の条件
バフェット氏が過去に手紙の中で投資先の条件について触れています。
それは、
・販売量を大きく減らさないまま値上げできる能力
・資本を少し追加投入するだけで規模拡大できる能力
とのことです。
前者はインフレの時代である現在でも通用する強い企業の条件ですし、後者は資本主義市場で資金を調達することで大きく規模拡大できるということですから、報われる株式投資を行う上で重要な条件ですよね。
今回の手紙の中では、バークシャーへの投資が手に負えないインフレから投資家を一定程度守ってくれる、といったことも記載されていました。
バークシャーへの投資に限るわけではありませんが、投資はインフレからわたしたちの身を守ってくれる貴重な手段です。バフェット氏のような偉大な投資家からも学び、ご自身に合った形で投資を生活に取り入れていきましょう。