2022年経済振り返り

資産運用

株式会社AWARDの渡邉です。

12月27日に『2022年の経済振り返り』というテーマでYoutubeライブをさせていただきました。

動画のアーカイブ

と、

PDFの資料

は、上記のリンクからご覧いただけるようにしております。また、ご要望をいただいたため、ライブの内容を文書でも読めるようにこちらへとまとめさせていただきます。

1.2022年のトピックス

2.短期、長期の投資展望

3.2023年以降に意識したいこと

4.まとめ

といった流れでご紹介させていただきますね。

1.2022年のトピックス


2022年は激動の1年でした。

・ロシアによるウクライナへの侵攻

・インフレと米国の利上げ

・ドル高円安

・安倍元首相への銃撃事件

・NISAの拡充決定&増税(贈与税・相続税、法人税)

など、年初には想像していなかった出来事も多く起こりました。インフレと米国の利上げ、ドル高円安は予想できていた方もいるかもしれませんが、それでも2022年ほどのスピードで進むことを想定していた方は、ほぼいなかったことでしょう。

すべての出来事は繋がっており、

ロシアによるウクライナへの侵攻

エネルギー価格の高騰、物流の混乱

インフレへ拍車がかかる

米国の利上げスピードが上がる(1年間で4.25%の利上げ)

急激なドル高円安(ピークでは1ドル=約152円に)

日本でも消費者物価指数が上昇

利上げの影響で成長企業の株価が低迷

株安(日経平均は年初来約-10%)

といった流れになっています。

2.短期、長期の投資展望


こうした流れを受けて短期的には、今後の景気の低迷を危惧する声が高まっています。次の株式の成長フェーズに入るには、米国の利上げが止まり利下げに転じるといった大きな流れの変化も必要でしょう。

それまでは、景気の混乱の中でも粘り強く業績を維持向上できている企業の株式以外は、売られやすい状況になります。短期的には市場に不安が蔓延した中での株価の動きになりますので、一進一退の株式市場となることが予想されます。

一方で、長期的な株式市場のリターンは、昨年と比較すると改善していると考えられます。2022年は年初来で米国の株式市場が約-20%、日本の株式市場が約-10%となりました。長期的な視点で考えると、将来到達する地点が同じであれば、足元の株価が低いほど期待リターンは高くなります。

JPモルガン・アセット・マネジメントが算出している超長期の期待リターンは、2022年版よりも2023年版の方が高くなっています。日本大型株式で見ると、

2022年版:5.00%

2023年版:7.80%

です。長期投資をしている方は、足元の株価は一切気にせずに、淡々と投資を続けることをお勧めいたします。

また2022年は、2024年以降のNISAの恒久化、非課税期間の無期限化、非課税枠の拡大などが決まった年でもありました。自分の将来のための資産を自分で作ることが、よりやり易くなる制度の拡充ですから歓迎すべきことでしょう。

3.2023年以降に意識したいこと


一方で、贈与税・相続税、法人税に関しては増税の流れになっています。日本が今後5年間の防衛費を従来の計画の1.6倍程度にすることが閣議決定され、財源の確保のための増税とも言われています。

ロシアによるウクライナへの侵攻は、ほとんどの方が予想できていない中で現実のものとなりました。今は台湾有事の懸念を口にする方も増えています。

中国が世界一の経済大国の座を米国から奪うのは今後10年間ほどで実現しそうですし、人口ではインドが2023年に中国を抜いて世界一になるとされています。世界のパワーバランスは刻一刻と変化しています。

経済面、軍事面の動き、パワーバランスの変化は2023年以降も注視していきたいところです。

4.まとめ


2022年は、世界情勢が不安定になった1年でした。今後も、経済面、軍事面の動きには今後も注意が必要でしょう。

来年2023年の経済情勢は不透明ですが、長期投資が報われるという点は現時点でなにも変わっていません。2024年から拡充することが決定しているNISAは上手に使って資産形成に活かしていきましょう。

世界各国のパワーバランスの変化にも注目です。中国に向いていた資金がインドや、他の人口が増えている国に流れて、新興国の株式市場が盛り上がっていく可能性もありそうです。

2023年がどんな年になるかはわかりませんが、2022年に起こった出来事を押さえておくことで、予想や変化への対応はしやすくなります。ぜひ参考になりましたら幸いです。

今年も1年間、コラムのご購読をありがとうございました。2023年も引き続き金融情報の発信を続けて参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。


執筆者:渡邉亮

こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。

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