NISA恒久化、与党が受け入れ

資産運用

株式会社AWARDの渡邉です。

政府がまとめた一般NISA、つみたてNISAを恒久化する案を、与党の税制調査会が大筋で受け入れたことが報道されました。

12月にまとめられる2023年度税制改正大綱に盛り込まれ、恒久化した新制度は24年1月に始まる見込みとなります。

1.恒久化の内容は?

2.恒久化でなにが変わるか

3.上限額に関する議論も

といった流れでご紹介させていただきます。

1.恒久化の内容は?


一般NISAやつみたてNISAは、個々人が持てる非課税の口座であり、その口座内で投資したお金が増えても税金がかからない、という資産形成を後押ししてくれる制度です。

とても良い制度なのですが、今までは制度に終わりが設けられており、一般NISAは2023年までの制度で非課税期間は5年間(その後、制度変更されることになっていました)、つみたてNISAは2042年までの制度で非課税期間は20年間でした。

今回、政府・与党で合意したのは、

・時限措置の撤廃

・非課税期間の無期限化

です。つまり、恒久的に一般NISA、つみたてNISAが活用できるようになる可能性が高まったことになります。

2.恒久化でなにが変わるか


時限措置の撤廃、非課税期間の無期限化により、将来形成できる資産額がかなり変わってきます。例えば月々3万円、年利4%でつみたてNISAで投資をした場合、20年後には、

約1115万円

となります。20年間が非課税期間ですから、20年間を過ぎた年の枠分から課税口座に移っていく、というのが今までの制度でした。

しかし、恒久化で期間を気にせずに30年間非課税で投資ができるとすると、月々3万円、年利4%で、

約2100万円

の資産が形成できることになります。もちろん元本自体も30年間だと多く必要なわけですが、それでも形成できる金額に大きな違いが出てくるのがお分かりいただけるかと思います。

3.上限額に関する議論も


NISAの恒久化や、運用益に税金がかからずに保有できる期間の無期限化については合意が得られたようですが、上限額についてはまだ定まっていないようです。案としては、

・一般NISAの年間投資枠を現在の120万円から180万円、つみたてNISAを40万円から60万円に拡大する

・一般NISAとつみたてNISAを併用可能にする

・生涯に非課税で投資できる限度額を1600-2100万円にする

といったものが出ているようです。

将来のための資産形成のために一定金額を非課税で運用できるようにする、という制度の趣旨からすると、生涯での非課税投資額の上限などは、定まってくるのかな、と感じました。

今月中に税制改正大綱に盛り込まれた上で発表されると思われますので、その内容についてはまた発信していきたいと思います。

まとめ


NISAの恒久化によって、より早く投資を始める方が恩恵を受けられることが予想されます。まだ現在のNISA制度を活用していないという方は、すこしでも早く制度の恩恵を受けられるように活用し始めてみてください。

NISA口座の活用の仕方が良くわからないという方は、ぜひお問い合わせフォームからご相談ください。


執筆者:渡邉亮

こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。

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