年齢に応じたリスクの取り方

ライフプランニング

株式会社AWARDの渡邉です。

皆さんは自分が持っている資産のうちどのくらいの割合をリスクのある資産として保有していますか?

『リスクのある資産?そんな怖いもの持てないよ!』

と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、リスクを全く取らないでいると将来ジリ貧になってしまう可能性が高いです。

本日は年齢に応じたリスクの取り方、というテーマで書かせていただきます。

1.リスクを取らないリスク

2.リスク資産の代表、株式の成長率

3.年齢に応じたリスクの取り方は?

といった流れでご紹介していきますね。

1.リスクを取らないリスク


リスクを取らないリスク、というのは一体どのようなものでしょうか。

それは、

《インフレで資産が目減りするリスク》

です。

基本的に物価というのは少しずつ上昇していきます。すると、わたしたちが保有する現金の価値は目減りしていくことになります。

ここしばらく、米国など諸外国の物価上昇が世界全体での大きな話題でしたが、日本にもその波は押し寄せてきています。日本の10月の消費者物価指数は、前年同月比で+3.6%でした。1年間でモノの値段が+3.6%になったということです。

仮に1年間に3%ずつ物価が上昇したとすると、1000万円の資産は20年後には現在の価値で553万円程度の価値にまで低下します。

お金が増えていく場所にお金を置いておかなければ、私たちの資産はどんどん目減りしてしまうのです。お金が増えていく場所にお金を置く=リスクを取って投資をする、ということになります。

2.リスク資産の代表、株式の成長率


それでは、リスク資産の代表である株式の場合は、どのくらいお金が増えるものなのでしょうか。あくまでも過去のデータではありますが、2022年10月までの20年間の1年あたりのリターンは、

日本株:+6.1%

新興国株:+9.3%

先進国株:+9.7%

となっています。日本株はTOPIX、新興国株はMSCIエマージング・マーケット・インデックス、先進国株はMSCI コクサイ・インデックス を見ています。

いかがでしょうか?

銀行預金のほぼ0%の金利と比べるとはるかにお金が増えているのがお分かりいただけるのではないでしょうか。このくらいのリターンが得られれば、インフレにも対抗できますよね。

なお、仮に最もリターンが低かった日本株として資産を持っていたとしても、20年間の累計では+227.7%のリターンが得られ、お金が3倍以上に増えたことになります。

3.年齢に応じたリスクの取り方は?


株式のようなリスク資産をある程度は持っておくことが、インフレによるお金の目減りを防ぐことや、将来に備えることに繋がります。

それでは、こうしたリスク資産をわたしたちはどのくらいの割合で保有するのが良いのでしょうか。リスクの取り方は、年齢によって変化させていくと良いという説があり、

100-年齢=リスク資産の割合(%)

という式が知られています。例えば40歳の方であれば、

100-40=60(%)

をリスク資産として保有するのが良い、ということですね。ただし、わたしたちの寿命はどんどん延びており、それに伴い将来必要なお金も増えているわけですから、100の部分は120にした方が良い、といった意見もあります。

個々人の性格やリスク許容度にも左右されますが、年齢を重ねる毎に少しずつリスク資産の割合を調整するのは良いアイデアではないかと思います。若い方であれば、新たにお金を稼げる期間が長いので、思い切ってリスク資産の割合を大きくすることをお勧めしたいところです。

まとめ


リスクを取らないで円預金だけで資産を保有するというのは、インフレでお金が目減りするという大きなリスクを取っていることになります。

株式などのリスク資産を保有することで、将来お金で困る可能性は減ることでしょう。過去の歴史上、株式は成長し続けているわけですから、過剰な心配をせずにすこしずつでも投資をしてみることをお勧めします。

年齢に応じてリスク資産の割合を調整するという考え方は一般的ですが、誰にでもご紹介した式が完全に当てはまるわけではありません。一つの参考として考えていただき、ご自身にあったリスク資産の割合について考えてみてください。


執筆者:渡邉亮

こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。

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