株式会社AWARDの渡邉です。
不動産投資の中で最もやっている方が多い投資は、おそらくワンルーム投資かと思います。
数百万円~数千万円という価格で、東京、大阪、名古屋、福岡あたりの物件を投資用として販売している業者が非常に多く存在しており、そうした業者を通して投資をしている個人投資家も多くいます。
ただし、こうしたワンルームへの投資は長期的な目線で最初に正しい物件選びができるかどうかが、利益を出す上では大切です。
1.ワンルームで利益がでる仕組み
2.利益を出すために重要な要素
3.投資する上での注意点
といった流れでご紹介させていただきます。
1.ワンルームで利益がでる仕組み
ワンルームへの投資で利益がでる仕組みは通常の不動産投資となんら変わりません。
所有した区分マンションであるワンルームを人に貸すことによって賃料を得ます。例えば月々8万円の家賃で貸せたとすると、
1年間で96万円
10年間で960万円
30年間で2880万円
の家賃が積み上がることになります。これが利益の源泉になるわけです。
ただ、最初から現金で数百万円~数千万円のお金を一度に出せるという方は多くありません。そのため、銀行でローンを借りて、月々の家賃でそのローンを返済していくことになります。
ローンのうち、金利を除いた部分は元本の返済になりますので、コツコツとローンを返済していくことにより、入居者の力も借りながら資産を積み上げることができるのがワンルームへの投資、ということになります。
2.利益を出すために重要な要素
しかし、闇雲にワンルームへの投資を行うと、多くの方が損をします。利益を出すために重要な要素は大きく3つにわけられ、
①割高な物件を避ける
②値下がりしにくい物件を買う
③金利が低いローンを借りる
となります。
まず①は、最も多くの方が失敗する要素です。市場の価格に対して割高に買うと、その時点で大きなビハインドを背負うことになります。市場の価格に近い価格で購入すると、その後の利益は生まれやすくなります。
②はエリアや築年数が重要です。銀行の評価でワンルームマンションの価格は決まってきますが、エリアや築年数によって銀行が融資を出してくれるかどうかが異なります。
出口でワンルームマンションを買ってくれる方も、基本的には銀行から融資を借りて買うことになりますので、銀行からの評価が出やすいエリアや築年数の物件を購入するのが大切になります。
東京の中心部はワンルーム投資で有利なことが多いですが、これは銀行評価が高いからというのが理由の一つです。
そして③のローン金利は、利益を大きく左右する要素です。例えば2000万円の物件を2000万円のローンを組んで購入したとしましょう。このときに借りるローンが金利1.5%の場合と2.5%の場合では、一見金利差は1%ですから、大きな差ではないように見えます。
しかし、2000万円というローン額に対して金利はかかりますので、1%の金利の差は年間で見ると、
2000万円×1%=20万円
となり、1年間あたりの金利コストが20万円異なる、ということになるのです。20万円は月々に直すと16,000円以上となります。ワンルームの家賃からすると、かなり大きなコスト負担であることがお分かりになるのではないでしょうか。
ワンルームへの投資を行う場合には、できるだけ低い金利のローンを借りることを意識しましょう。寧ろ高い金利でしか借りられない場合には、投資を止めることをお勧めします。また、ワンルームへの投資の際に借りるローンは多くの場合で変動金利なので、日本の金利の影響を受けることも合わせて知っておきましょう。
3.投資する上での注意点
さて、こうした点に注意すれば、ワンルームへの投資は手間がすくなく、長期的に見れば利益を生み出せる不動産投資になります。
しかし、投資の成否以外でワンルーム投資を行う際に注意しておきたいのが、自宅購入の際のローン審査に影響がある、という点です。
以前はワンルームへの投資を行っていた場合でも、住宅ローンを別の枠で借りられる手段があったのですが、現在ではそれが難しくなっています。年収が高く十分な与信枠がある方は、ワンルームへの投資を行った上でさらに住宅ローンを借りるというのは可能ですが、住宅購入時のローンの枠には影響がありますので注意しておきましょう。
不動産投資は購入時点である程度の将来予測がしやすい投資です。ぜひ色んな数字を考慮した上でシミュレーションをして、投資の実行を検討していただければと思います。