株式会社AWARDの渡邉です。
はじめて株式への投資を行いたいとき、私たちはどのような点に留意すれば良いでしょうか?
①株式投資は長期的には報われる
②価格変動に耐えられる資金かどうか
③平均以上の利益を出せるのは中上級者
という点についてご紹介していきたいと思います。
株式投資は長期的には報われる
まず、多くのお金持ちや機関投資家が株式投資に取り組むのかについてご紹介したいと思います。それは、長期的に見ると過去ずっと値上がりしてきたから、という事実があるのが理由の一つとなるでしょう。
株式を買うというのは、本質的には企業を買うことです。株式を買うことにより、
1.経営に参加する権利(株主総会に出られる権利)
2.利益を配当としてもらう権利
3.企業の解散時に残った資産を受け取る権利
が手に入ります。つまり株式を買っている企業の出した利益は、株主のもの、と言い換えることができるわけです。そして、上場している企業というのは利益を出し続けなければ上場を維持できません。そのため、上場企業の株式というのは長期的に上昇していくと言えるわけです。
価格変動に耐えられる資金かどうか
ただし、注意したいのが、『株式の価格』というのは、常に『株式の価値』を反映しているわけではない、ということです。
世界一の投資家ウォーレン・バフェット氏の師匠であるベンジャミン・グレアム氏はこんな言葉を遺しています。
「株式市場は、短期的には人気投票の場に過ぎないが、長期的に見れば『価値』の計測器として機能する」
株価、というのは短期的には人気投票の側面があり、市場に参加している投資家の一喜一憂により、価値を必ずしも反映していない値動きをします。
例えば、WEB会議のツールとしてコロナをきっかけに世界中で使われるようになったZOOMですが、2019年4月に上場し、2020年10月までに9倍に上昇しました。
しかし、その後、現在までの間に株価は約5分の1になっています。ZOOM自体の機能が低下したとかは全くない中で、これだけ株価は動いたわけです。本質的な価値よりもコロナで外出ができない=WEB会議やリモートが重要、というイメージで株価が動いた典型的な例だと言えるでしょう。
こうした価格変動に耐えられる資金かどうか、投資を行う際には考える必要があります。
平均以上の利益を出せるのは中上級者
さて、こうした点を踏まえた上で改めてお伝えしたいのは、個別株への投資は難しいということです。先ほどのZOOMの例でも数年の間にかなり激しい価格変動がありましたが、こうした価格変動を上手く利用して利益を上げることができるのは、ほんの一握りの投資家です。
多くの方にとってのベターな株式投資の選択は、インデックス投資(パッシブ投資)です。日経平均株価やS&P500のように、たくさんの企業の株価に連動する指数に投資をする、ということですね。具体的には指数に連動する投資信託やETFを購入することを指しています。
インデックス投資は平均点を取る投資ですが、個別株に比べるとリスクがかなり小さく抑えられ、得られるリターンは均すと個別株と変わらない、という非常に優れた性質を持っています。
インデックスを上回るためには、個別株を企業の決算情報を見たり、株価の値動きのチャートを見たりして売買をしていく必要がありますが、これでインデックス以上の成果を出せるのは中上級者です。ほとんどの投資家は、インデックスに劣る成果した出せないことが過去の研究より明らかになっているのです。
はじめての株式投資に挑戦したいという方は、まずはインデックス投資をつみたてNISAやiDeCoといった税制優遇制度を使って始めてみると良いのではないでしょうか。参考になさってみてください。