株式会社AWARDの渡邉です。
昨日4月4日より東京証券取引所の市場区分が、変更されました。
市場変更の内容や、新たに生まれた指数などについてご紹介していきたいと思います。
3市場に再編
証券取引所の市場は、ショーケース的な意味合いがあると言えます。個人の投資家からすれば、証券会社を通してどこの市場に上場している株式でも同じように売買できますが、機関投資家などからすれば売買対象となる銘柄のルールが決められている場合も多く、どの市場にどのような銘柄が上場しているかは重要であると言えます。
今回の市場変更では、
・市場第一部
・市場第二部
・マザーズ
・JASDAQ(スタンダード、グロース)
と分かれていた市場が、
・プライム
・スタンダード
・グロース
の3つに再編されることになりました。新規上場の基準としては、プライム市場は株主数800人以上、流通株式時価総額100億円以上、スタンダード市場は同400人以上、10億円以上、グロース市場は同150人以上、5億円以上とされています。
新たに生まれた指数は?
4月4日からは新たな指数として、
・東証プライム市場指数
・東証スタンダード市場指数
・東証グロース市場指数
が生まれることにもなりました。
また、他にもSBI証券のサイトを確認してみると、
・日本東証プライム市場コンポジット指数
・日本東証スタンダード市場TOP20
・日本東証グロース市場Core指数
などが表示がされていました。市場変更に合わせて、色々と指数も工夫がされているようですね。実際に指数が多くの方に認知されて活用されるようになるのは、ETFや投資信託が登場したり、ニュースなどで自然と耳にするようになってからかと思いますので、すこし時間がかかるかもしれませんね。
なお、東証1部上場の株式全銘柄で構成されていたTOPIX(東証株価指数)は、2025年1月末まで段階的に見直しを予定しているとのこと。市場への大きな影響を避けるため、時間をかけて見直しされることになります。TOPIXは既にETFや投資信託で多くの投資家や日本銀行、年金基金などに保有されていますから重要です。
東証プライム市場指数はTOPIXを上回るか?
現時点では、東証一部から8割超の企業がプライム市場に移行していることもあり、市場参加者の市場変更に対する注目度はさほど高くはありません。
また、市場区分の上場基準に達しない企業でも希望市場に当面とどまれる経過措置が適用されていることもあり、本当の意味での市場変更が完了するのには時間がかかる見込みです。
今後は東証プライム市場指数が、従来のTOPIXと比較して良いリターンを出していくことができるかなども重要でしょう。成績が良い指数には、誰しも投資をしたくなりますしね。より良い日本市場になることを期待したいところです。