株式会社AWARDの渡邉です。
オミクロン株でリスクオフの流れが進んでいた世界の市場でしたが、実態がだんだんと明らかになってくるにつれてオミクロン株に対する懸念は後退してきました。
そんな中で世界一の時価総額を誇る大企業、Appleが最高値を更新しています。
巨大企業は成長しない?
皆さんはなんとなく巨大企業はさほど成長しないようなイメージをお持ちなのではないでしょうか。小さい企業の方が、今後利益を伸ばしていく余地や成長の余地が大きいので株価は伸びやすい、と考える方が大半なのではないかと思います。
2007年1月9日、Appleは新製品iPhoneを発表し、スマートフォン市場へ進出しました。当時の株価(株式分割の影響も考慮)、時価総額は現在と比べるとどのくらいだったと思いますか?
なんと約58分の1です。
つまり、今から約15年前にスティーブ・ジョブズが行ったiPhoneのプレゼンテーションを聞いたときにAppleの株式を購入したとしたら、現在すでに資産が58倍になっている、ということですね。実際にはAppleは配当も出しているので、58倍以上に資産はなっていることになります。
しかし、58分の1と言っても、その当時からAppleの時価総額は数百億ドルはありました。つまり、そのときでもかなりの規模を誇る大企業だったわけです。大企業は成長しない、というは案外思い込みだったりするのです。
現在の時価総額
12月7日に過去最高値を更新したApple株でしたが、その後12月8日にもさらに最高値を更新しており、12月8日時点での時価総額は、
約2.87兆ドル
となっています。現在のドル円の為替レートは、1ドル=約113.7円ですので、日本円に直すと約326兆円ということになりますね。
ちなみに12月8日時点での日本の東証一部に上場している約2,200社の時価総額の合計はおよそ741兆円です。日本の東証一部全体の約44%の価値をたった1社で保有しているということになりますね。こうして見るとAppleという企業がいかに巨大であるかお分かりいただけるのではないでしょうか。
利益に対する株価
Appleはしっかりと利益を出す構造を持っている企業です。iPhone等の製品の利益率は非常に高いことが知られており、ブランドが確立していることを考えても今後もしばらくは強い企業で居続ける可能性は高そうです。
Appleの株価収益率(PER)、つまり利益の何倍の株価がついているか、という指標を見ると31.19倍となっています。こちらは米国株の中でもやや割高な数字ではあり、今後も成長が続くことを期待されて現在の株価がついている、ということになります。
2021年9月期の営業利益は、1000億ドルを超えており、純資産も3500億ドル。この世界一の企業が今後も成長を続けることができるのか、ウォッチしていきたいと思います。