株式会社AWARDの渡邉です。
新しい新型コロナウイルスの変異株であるο(オミクロン)株の登場で、世界中でリスクオフの流れが進みました。株式やドル、原油、ビットコイン等の価格が急落し、冷や汗をかいた方、大きな資産を失った方もいるのではないでしょうか。
今回のコラムでは相場の急落時の対処法についてご紹介させていただきます。
最初から損切の設定を
まず、トレード(短期的な売買を繰り返して利益をあげること)をしている方がやっておくべきこととして、損切の設定があります。トレードをする際には自分が利益を確定するラインと、損失を確定させるラインを最初から設定しておくというのが大切です。
損切の設定のないトレードはどこまでも損失を膨らませてしまうことに繋がります。沼にはまるかのように損失の額が増え続けるわけですが、多くの方は損失が大きくでた時点で思考停止してしまうのです。冷静な判断ができる状態のうちに損切の設定はしておくべきでしょう。
特にレバレッジをかけてトレードをしている方は、自己資金以上に大きなお金を動かしているわけですから、損切に対してはよりシビアな感覚を持つのがお勧めです。
長期的な投資なら
さて、トレードでは損切の設定は非常に大切ですが、長期的な投資の場合はどうでしょうか。長期的な投資で、かつ将来的には上昇していく可能性が高い資産であるならば、基本的に急落の際に慌てる必要はありません。
例えば米国の株価指数であるS&P500などは、リーマンショックにより半年ほどでマイナス50%と激しい下落となりました。個別株を見ると、さらに大幅な下落に見舞われたものも少なくありませんでした。
しかし、結果としてその後13年という期間を経て、リーマンショックの底値と比べたときの米国のS&P500の値は約6倍になっています。長期的な成長に期待するのであれば、ちょっとした下落などは誤差の範囲として無視してしまうのが良いでしょう。
下落時は買い場か?
さて、こうした相場の急落時にすでに大きなポジションを保有している場合は、損切か保有し続けるか判断し続けるわけですが、逆に急落時を狙って株式などを買うべきだ、という意見もあるでしょう。
この意見に対しては、ご自身の負えるリスクを十分に判断して行動してください、とお伝えしたいと思います。下落のタイミングは株式などを割安で買うチャンスなのは間違いありません。しかし、どこまで下がるかなどは誰にも正確にはわからないわけですので、買ったあとの戦略まで含めて考えるべきでしょう。
トレードをする方であれば、どんなタイミングでも損切と利確のラインを明確にしてエントリーするべきでしょうし、購入した資産を長期で保有する覚悟ならば、下落のタイミングは常に買いの場合もあるでしょう。一概に下落したら買い、というわけではなく、個々人の戦略や投資に対する考え方で、そのあたりは変わってきます。
自分のリスク許容度を理解して、自分の投資スタイルを確立させていきましょう。