迫りくるインフレ

資産運用

株式会社AWARDの渡邉です。

お金の価値が減るインフレ。そんなインフレが私たちの生活にも迫ってきています。本日は皆さんの銀行にあるお金の価値が着実に減り始めていることについてご案内したいと思います。

インフレでお金の価値は減る


インフレというのは物価が上がること。そして物価が上がるとお金の価値は減ります。例えば10,000円札を持っている方が100円のお茶を買おうとした場合、買える本数は100本ですよね。

しかし、このお茶が110円に値上げしたら、10,000円札で買えるお茶の本数は90本になってしまいます。つまり同じ額面のお金があったとしても、物価が上がると交換できるモノやサービスの量は減ってしまうのです。これがインフレによってお金の価値が減る、ということになります。

各国で急激に起きているインフレ


そんなインフレですが、日本以外の国ではかなり顕著に起こってきています。各国の9月の消費者物価指数の前年比を見てみると、

米国:+5.4%

ドイツ:+4.1%

英国:+3.1%

フランス:+2.2%

ユーロ圏:+3.4%

となっているのに対して、

日本:+0.2%

となっています。日本だけ物価の上昇があまり起こっていないのが見て取れますね。

しかし、実はここには特殊要因があり、菅前首相によって進められた携帯電話料金プランの大幅な引き下げによって、2021年9月の通信費は前年比-28.3%となっています。これによる消費者物価指数全体への寄与度が-1.26%もあるのです。

つまり、通信費という特殊な要因を除けば、9月時点での日本の物価上昇は前年比で1.5%ほどになってきている、ということです。

今後もインフレは続く


なお、先ほどは9月のデータで比べていますが、つい最近発表された10月の米国の消費者物価指数は、

前月比:+0.9%

前年同月比:+6.2%

と急激な上昇を示していました。前年同月比の消費者物価指数が+6%を超えるのは31年ぶりとのことです。つまり、数十年ぶりのインフレが現在世界を襲っている、と見ることもできるわけです。1年間でお金の価値が6%も減っていくというのは恐ろしいと思いませんか?

ちなみに日本でも物価の上昇はまだまだ続きます。ニュースに出ている情報から拾ってきただけでも、

湖池屋:ポテトチップ等30品目の出荷価格を来年1月から6~11%値上げ

味の素:家庭用の冷凍食品14品の出荷価格を来年2月1日納品分から値上げ

山崎製パン:来年1月から食パンなど247品目を約7.3%値上げ

コクヨ:はさみなど20品目を平均8%引き上げ

ネスレ:来年1月に56品目を10~20%値上げ

キッコーマン:来年2月16日の納品分より、しょうゆ製品全体の9割以上の品目を4~10%、すべての豆乳を5~6%値上げ

いかがでしたでしょうか?

さらに、原油高も進んでいるため、資源エネルギー庁の調査によると、11月8日時点でのレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均価格は169.0円で10週連続の値上がりとなっているとのことです。

インフレの圧力はもう目の前まで来ています。ただ銀行の預金にお金を寝かせておくと、お金の価値が急減していくことは、もうわかっている状態です。

打てる手は資産運用や副業で収入を増やすなど、以前よりこのコラムでもお伝えしているものにはなりますが、本格的にご自身や家族を守るための手段を考えるときが来ているのかもしれません。今後の物価の動向にも注意していきましょう。


執筆者:渡邉亮

こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。

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