株式会社AWARDの渡邉です。
2020年11月に米国の大統領選があったことを皆さん覚えてらっしゃるでしょうか?当時現職だったトランプ氏と、バイデン氏が選挙にて激突し、バイデン氏が勝利を収めることになりました。
また2020年11月といえば、新型コロナウイルスのワクチンの有効性が示された月でもありました。90%以上の有効性を示すワクチンをファイザー&ビオンテック、モデルナが発表したことで、世界中の株価も期待から大きく上昇しました。
そんな大統領選後の1年間について振り返ってみたいと思います。
株価の推移は?
まず米国の株価の推移を見てみましょう。S&P500の推移を一年前から見てみると
2020年11月10日 3,545.53
2021年11月9日 4,685.25
と+1,139.72の上昇となっていました。上場率で見ると、実に32.15%です。米国の株式を1年間保有していた方は、それだけで資産が30%以上増えていたということですね。
またもう一点着目しておきたいのが円安の進行です。ドル円のレートを見てみると。
2020年11月10日 1ドル=105.26円
2021年11月9日 1ドル=112.87円
となっています。ここ1年間で円安も8%弱進んでいます。つまり、日本円だけを銀行預金で持っていた方は、ドルベースでの資産が約8%も目減りしてしまっているということになります。
強烈なインフレと円安が来る?
さて、日本に住んでいるとあまり感じないかもしれませんが、米国では今強烈なインフレが起こっています。インフレとは物の価格が上がっていくことです。
米国では2021年5月以降の前年同月比の消費者物価指数が+5%以上になっています。ちなみに2021年10月の消費者物価指数は本日の日本時間22:30に発表予定です。
物価が1年間に5%上昇するというのは、1年間にお金の価値が5%目減りするのと同義です。米国に住んでいる方は物価の上昇を目の当たりにして、必要に迫られて株式に資金を振り分けている面もあるのではと考えられます。
このインフレの波は、今後世界にも伝播していく可能性が高いです。実際に日本でも様々な商品価格の値上げについて発表され出しました。現在原油の価格も上がっており、日本には円安圧力がかかっている状態にあります。日本は原油を輸入に頼らざるを得ないため、原油価格が上がると貿易赤字となり、円安が進むという構造があるのです。
インフレ円安に備える
インフレ・円安がダブルで起こると日本円の価値の減少が今後ハイスピードで進むかもしれません。これに備えるには、
・ドル建ての資産を持つこと
・インフレに強い資産を持つこと
の2点が重要です。この2つを見たすのは外国の株式や不動産になります。現在世界の株式市場はすでに割高な状態にありますが、今後も株式を中心とした資産価格の上昇が続くのでは、と見ています。インフレが起こる=モノの価格が上がる、ですから資産の価値は上がりやすいわけですね。
現金を持つというのは、額面ではお金の価値を守ることができますが、インフレ円安下では日本の銀行預金は無力です。数年後にお金の価値が目減りしていることに気づいて愕然とする前に、早めに対策を取ることをお勧めいたします。