どうなる金融所得課税

税金

株式会社AWARDの渡邉です。

株式の売却益や配当益に対する課税を金融所得課税と言いますが、最近こちらの増税が話題になりました。なぜ金融所得課税に対する増税が取り沙汰されているのでしょうか?

所得税の負担率


日本では累進課税制度という収入が大きくなればなるほど税率が高くなる制度が採用されています。そのため、基本的には年収が高い方ほど税率は大きくなる、と考えられるわけです。では、年収が

1000万円

1億円

10億円

の方ですと、どの方が一番所得税の負担率が高くなると思いますか?普通に考えれば累進課税制度ですから、最も税率が高いのは10億円の方のように思われますが、実際には1億円の方となっているのです。

この原因となっているのが、金融所得課税なのです。給与などに対する所得税率は年収が上がれば税率も上がるのですが、金融所得課税はどんな年収の方でも一律で20.315%(所得税:15.315%、住民税:5%)です。

年収の高い方ほど金融所得が多い


年収が高い方ほど、全体に占める金融所得の割合は大きくなる傾向にあります。そのため、税の負担率が年収が一定以上高くなると負担率が逆転するという現象が起きているのです。

こうした現状から10月4日に内閣総理大臣となった岸田首相は、金融所得課税を強化することなどに触れたわけです。この金融所得課税に対する嫌気により、日本の株価は岸田氏が総裁になってから続落しています。

あまりにも株式市場の反応が悪いことに驚いたのか、10月10日に金融所得課税の強化はすぐに行うわけではないという訂正もありましたので、ここから株価が持ち直せるかも見ていきたいところです。

諸外国では?


さて、こうした金融所得課税ですが、諸外国ではどうなっているのでしょうか?アメリカ、イギリスなどでは累進課税で何段階かに分かれた税率が適用されるようになっており、ドイツ、フランスなどでは日本よりも高い25~30%ほどの税率が適用されているようです。

日本も今のまま20.315%の税率をずっとはキープできないかもしれませんね。ちなみに過去には金融所得課税が10%程度のときもありましたが、2014年から現在の税率になったという経緯もあります。

しかし、ただ増税をするだけでなく、iDeCoやNISAの枠を拡充するですとか、プラスアルファのあるメッセージの発信を政府にはお願いしたいものです。ただ増税、増税と言われるだけでは、支持したいと思える方は少ないですよね。

いずれにせよ今後変化のありそうな税金ではありますので、流れはチェックしていきましょう。


執筆者:渡邉亮

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