株式会社AWARDの渡邉です。
S&P500といえば、こちらのコラムでも良く取り上げている米国を代表する株価指数です。ここ10年ほどは非常に調子が良く、多くの方が投資対象として選択しています。
また、そんなS&P500社の中でも特に大きな割合を占めるのが、GAFAMと言われる米国の巨大IT企業です。Google、Amazon、Facebook、Apple、MicrosoftのIT企業の雄である5社の頭文字を取って、そのように呼ばれます。
本日は年初からの株価にスポットライトを当てて、S&P500とGAFAMのパフォーマンスについて見てみたいと思います。
S&P500とGAFAMのリターン
2021年1月4日の株価と8月25日の株価を比較して、どのくらい成長をしているかについて見てみましょう。まずはS&P500からです。
S&P500 3,700.65⇒4,496.19(+21.50%)
この8ヵ月ほどの間に21.50%も成長していることがわかりました。仮に年初に10,000ドルをS&P500に投資していたら、今頃は12,150ドルになっているということですね。S&P500にさえ投資していれば良い、という人が多いのも納得の素晴らしいリターンです。
では次にGAFAMの株価について見てみましょう。
Google 1,726.13ドル⇒2,841.58ドル(+64.62%)
Amazon 3186.63ドル⇒3,299.18ドル(+3.53%)
Facebook 268.94ドル⇒368.39ドル(+36.98%)
Apple 129.41ドル⇒148.36ドル(+14.64%)
Microsoft 217.69ドル⇒302.01ドル(+38.73%)
となりました。Googleは親会社であるAlphabet(Class A)の株価を参照しています。
明暗がわかれるGAFAMだが
こうして見ると、GAFAMと一口に言っても各社のリターンは明暗が分かれていました。しかし、すべての会社がプラスのリターンで推移しているのは流石とも言えますね。特に調子が良いのはGoogleでした。傘下にあるYoutubeの収益なども好調のようです。
さて、これらGAFAMの年初来のリターンを単純に足し合わせて平均を取るとどの程度になるでしょうか?
(64.62%+3.53%+36.98%+14.64%+38.73%)÷5
=31.70%
となりました。S&P500の年初来リターンが21.50%ですから、GAFAMの平均はS&P500の1.5倍近いリターンを出していることになります。
コロナ禍でもGAFAMは健在
こうした成績を見ると、米国企業の中でもGAFAMへの投資というのは結構安心感がある投資だな、と感じられます。巨大IT企業への規制などができると、5社まとめて厳しい状況になる可能性はありますが、今のところ米国経済を引っ張っているのはこの5社と言っても過言ではありません。
ちなみにこの5社だけでS&P500の中の20%強を占めている、という事実もあります。S&P500は500社ほどの銘柄が含まれているわけですが、GAFAMはたった5社でもかなりの存在感があるということですね。
意外とパフォーマンスはばらけているので、この5社の株式だけを集中して買っていくという戦略も面白いかもしれません。