中国株の暴落

資産運用

株式会社AWARDの渡邉です。

中国株が暴落しています。今年の2月あたりと比較すると、米国に上場している中国株の価格は半値になり、時価総額にして100兆円近くが消えてしまいました。

なぜ中国株は暴落しているのでしょうか?また、中国株の暴落は世界中にどのような影響を及ぼしていくのでしょうか。

半値になった時価総額


米上場の中国大手企業98銘柄で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数は、7月27日までにかけての3営業日の下落率が約19%と過去最大を記録しました。構成銘柄の時価総額は2月の高値から8290億ドル(約91兆円)と、約半分吹き飛んでいます。その後、1日で+9%ほどの反発を見せましたが、これも短期的な上昇に留まるのではと懐疑的な目が市場からは向けられているようです。

中国株が暴落した要因は中国政府の規制強化にあります。

・中国共産党と国務院(政府)が小中学生向け学習塾の非営利団体化を柱とした規制策を公表

・国家市場監督管理総局など7部門が連名で、配達アプリの運営会社に対し社会保険の加入など配達員の権利を保護するよう求める指導意見を発表

・ネット企業を対象に独占禁止法の順守やデータ安全など4分野に関して集中的に取り締まると発表

など先週末から今週にかけて立て続けに中国政府による規制強化に関する発表がありました。

経済よりも政治を優先


こうした中国の姿勢の変化には、中国共産党の権力基盤を固めたいという意向が関係していると考えられます。これまで中国政府は、経済の発展のため、米国の大企業に対抗するための中国企業の発展を許容・推進してきました。つまり、政治よりも経済を優先する、という姿勢が強かったわけです。

しかし、最近では巨大IT企業などの影響力の高まりを政府として警戒するようになってきていました。そのため、

・教育

・IT

・不動産

などの重要な分野について、株価の下落も厭わずに規制強化に乗り出してきたわけです。政治の都合に経済を合わせるという方針に、中国共産党が方針転換してきたということですね。その際の経済的な損失は考慮しない、ということでもあります。

世界への影響は今のところ軽微


こうした規制強化の方針により中国株は現在先の見えない状況になっています。短期的に暴落したところをチャンスと見て購入する投資家もいるでしょうが、長期的な見通しは立てにくい状況です。

こうした中国株の影響を受けて世界の株式も下落しているのでしょうか。現在は経済のグローバル化が進んでいますから、中国の経済が悪くなれば世界中の経済が悪くなります。そのため、現在の中国政府の規制がきっかけで世界の株価が暴落するなんてこともあり得るわけです。

ただし、今のところは米国株などを見るとそこまで大きく中国株の下落の影響を受けているわけではなさそうです。ナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数はここ1ヵ月で30%ほどの下落をしましたが、S&P500はここ1ヵ月でむしろ上昇していました。

今後の影響には注意する必要がありそうですが、今すぐに世界中の株式が大崩れするということはない、と多くの投資家は見ているようですね。中国政府の規制がどこまで続くのかは誰にもわかりませんが、今後の動向には注意していきましょう。


執筆者:渡邉亮

こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。

カテゴリーから記事を探す

最新の金融情報やセミナー
情報を日々お届けします
お問い合わせはこちらから