株式会社AWARDの渡邉です。
株式とともに代表的な資産として名前が挙がることの多い『債券』。保険会社の運用や、年金基金の運用にもよく利用される資産となります。
しかし、一般的には債券の投資をしている方というのは多くはないのではと思います。本日は債券投資で利益がでる理由についてご紹介させていただきます。
クーポンが利益の源泉
債券というのは、借金の証書のようなもので、特定の発行体に対してお金を貸す代わりに受け取れるものになります。発行体というのは国であったり、会社であったりするのですが、国が発行する債券を国債、会社が発行する債券を社債と呼びます。
債券を購入すると、お金を貸しているのと同じ状態になりますので、一定の金利を受け取れることになります。この金利のことをクーポンと言ったりします。このクーポンというのが、債券への投資における利益の源泉となるわけです。
債券投資で損するケース
債券は株式などと比べると値動きも小さくマイルドな資産ですが、絶対に損をしないという資産ではありません。例えばどんなときに損をするかというと、発行体が債券を償還するタイミングでお金を持っていない場合などです。
利息や元本などをあらかじめ決められた条件で支払うことができなくなる可能性を信用リスクと言います。債券は日々の値動きが小さいのですが、最後にお金が戻ってこなければ利益は出ませんから、信用リスクは十分に意識をして投資を行う必要があるでしょう。
債券の投資信託
さて、個人で債券に投資する場合、証券会社などを通して投資を行うことができますが、ある程度まとまった額がないと投資ができない、という場合は多いです。そのため、債券に対して投資をしたい、というときには投資信託などを利用するのも一つの手となります。
ただし、注意したいのが債券投資のリターンは株式などと比べるとかなり小さいという点です。現在の個人向け国債のクーポンは年間に0.05%となっています。投資信託で取る手数料が仮に年間0.1%だったとしても、合わせたリターンはマイナスになってしまう計算です。
低金利下の現在では、コストを払うのに見合う債券の投資信託はあまりない、と考えても良いかもしれません。外国債券の場合はある程度の利益が見込めるものもありますが、実は為替の変動で左右されるリターンの方が大きいというのも同時に知っておいていただければと思います。
債券投資でリターンを得るのが難しいときには、資金を現預金で手元においておいても良いでしょう。債券は金利が高いときには投資する価値がありますから、金利が十分に上がるタイミングを待って投資するのもお勧めです。