卵を1つのカゴに盛るな
2021.5.14

株式会社AWARDの渡邉です。

卵を1つのカゴに盛るな、という投資の格言を聞いたことがあるでしょうか。投資で大きな失敗をしにくくするための分散投資の考え方になります。しかし、この卵を1つのカゴに盛るなという格言は本当に正しいのでしょうか?本日は改めてこの格言の意味について考えてみましょう。

分散する効果


この格言における卵というのは、会社の株式などに置き換えて考えることができます。そしてカゴ、というのは自分自身の資産を入れておく器のようなイメージですね。卵を1つのカゴに盛る、というのは1社の株式を自分の全財産で購入する、というようなイメージになるでしょうか。

こうして集中投資を行った場合、投資先の調子が良ければ大きなリターンを手に入れることができます。しかし、もし投資先の会社の株が暴落したり、投資先の会社が倒産することが決まったとしたらどうでしょうか。1社に集中投資をしていた場合には、そこで自分の資産を大きく失うことになります。

具体的な事例としては、2011年の東日本大震災前後の東京電力の株式などが挙げられます。当時の東京電力は安定した業績をあげており配当も高い優良株として、集中投資の対象としている方が多くいらっしゃいました。しかし、東日本大震災で状況は一変。株価は大きく下落しました。東京電力株に集中投資していた方は結果として資産を大きく失うことになったのです。

価格変動リスクが下がる?


分散が有効なのは上記のような例からもイメージしやすいでしょう。また、株式や債券などの資産の場合は、分散することでリターンに対するリスクが下がることを発見した方がいます。それがハリー・マーコウィッツ氏で、現代ポートフォリオ理論でノーベル賞を取った方になります。

現代ポートフォリオ理論では、様々な株式投資の組み合わせの中でも、マーケットポートフォリオという市場全体に投資することが最も効率が良い、というのが示されました。また互いに異なる値動きをする資産を組み合わせることで、リターンを変えずにリスクを下げたり、同じリスクでより高いリターンが得られることも示されています。

カゴを分けることの意味を理論として示してくれた現代ポートフォリオ理論は、今でも資産の組み合わせを考えるときに使われています。

信用リスクを下げる意味も


また株式や債券といった組み合わせ以外でも、卵を1つのカゴに盛らないことは重要です。例えば未上場会社への事業投資に取り組む場合などでは割と高い確率で全損するリスクを抱えています。そのため、自身の資産の中で全損に耐えうるような金額を考えて、適切な額を投資することが必須であると言えます。

大きな信用リスクを抱えている投資をするときは、投資額を調整することによって負うリスクをコントロールするようにしましょう。これも卵を1つのカゴに盛らない、という考え方に通じるかと思います。

・価格変動リスク

・信用リスク

とちらに対処するのにも分散投資は有効な考え方です。ぜひ皆さんも自分に合った分散投資について考えてみてください。


執筆者:渡邉亮

こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。

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